「前作をはるかに超えた奇跡の傑作!」トップガン マーヴェリック さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
前作をはるかに超えた奇跡の傑作!
(微ネタバレ注意。)
はっきり言って、期待なんかしてませんでした。
「あのトップガンの続編を今更?」
「面白くなんか出来るわけない!」
「だって、あの頃の若いトム・クルーズは…もういないんだ。」
そんな風にずっと思ってました。
…そんな自分がこんなに感動し、驚愕してしまうとは!
まさかの今年ベスト級の大傑作!!
トップガンはトム・クルーズの若い時代の代表作であり、日本においても世界においてもハリウッドスターの仲間入りを果たした偉大な作品だと思います。
そんな前作から35年近く経過し、ミッション・イン・ポッシブル等数々の大作アクション映画で魅力し続けたトム・クルーズが60歳を迎える前にトップガンの続編を作った本作。
前述のように何故この続編に期待が持てなかったというと、一番は前作から数年が経ってしまっているからです。
若きトム・クルーズが観れるトップガンの続編を、60歳間近のトム・クルーズで観たくなかったのです。
トップガンは戦闘アクションだけでなく、若い頃だから作れた青春映画だと思うので、その青春映画を何故今になって作るのか甚だ疑問でした。
…しかし、観たからこそ解ります。
「トムは自分が年老いたから作ったんだ」と!
今作の一番の成功理由は、「過去の若い自分や時代と、その今の対比」をテーマの一つとして入れたことだと思います。
劇中ではトップガンの劇中シーンが写真として出てくるので、若いトム・クルーズやその時の仲間の写真を、今のトム・クルーズが見て郷愁に浸っている姿が映しだされます。
そのシーンを観て「あぁ...もうこんなに経ったんだな」と、何故か前作公開時に自分が生まれてないのに自分もノスタルジックに感じました。
恐らくトム・クルーズ自身も「何で今さらトップガン?」という観客の声を見通していたのかも知れません。
だからこそ、若い時代を思い出させる場面を描写させたのかと思うと本当にありがたいしファン思いなんだなと感じます。
音楽も前作リスペクトが言い意味で目立ってました。
前作の冒頭に流れる曲「Anthem」からの「Danger zone」が最高でしたが、今回もやってくれました!
他にも、マイルズ・テラーがマーヴェリックの親友グースの息子として出演したり、咽頭がんを患ったアイスマン役のヴァル・キルマーが意外な形で登場したりと、前作を分段にリスペクトした内容となっており、トム・クルーズのアクション映画としては珍しいくらい感情的になってジーンと来ました。
特に、マーヴェリックとアイスマンの場面は感動しました。
ちなみに新キャラで最も良かったのは、ハングマンです。
グースの息子ルースターのライバルキャラとしての立ち位置で、非常に興味深いし魅力的なキャラで、この二人のやり取りはさながら前作のマーヴェリックとアイスマンの関係性でした!
そして、話題となっている戦闘機のアクションシーンですが…もう語るまでもないくらい凄いです!
トム・クルーズ含めたパイロット役の「リアルに操縦してる」と聞いてはいましたが、やはり劇場で観ると想像を遥か超えた臨場感でした!
前作では、トム・クルーズ以外の役者が訓練不足で戦闘機に乗ることが出来なかったものの、今回はパイロット役の俳優陣をしっかりと長期間訓練させて撮影に挑んだとのこと。
いやもう、色んな意味で狂ってます!(笑)
ただ一つの後悔は、今作をiMAXで観なかったことです!
少しだけ残念に思う所を上げるなら、
トム・クルーズ(マーヴェリック)の相手がケリー・マクギリスが演じたチャーリーでは無かった事です。
確かに今回の恋人役であるジェニファー・コネリーも良かったのですが、これだけは前作に敵わなかった点だと思います。
それ以外はほとんど気になりません!
前作でもみられた脚本のご都合主義は、前作から引き継いだ良さと前作を超える戦闘アクションを観れば全部ぶっ飛びます!
前作トップガンが好きだった人、少し気になってるけどまだ観るのを躊躇ってる人、劇場のスクリーンで観てください!
これをTVやPC、スマホでの倍速再生で観るなんて非常に勿体無い!
是非とも、この大迫力の映像を大画面のスクリーンで体感してほしいです!