「勝負を決めるのは正しくパイロット」トップガン マーヴェリック 猿田猿太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
勝負を決めるのは正しくパイロット
冒頭から一貫していたと思います。最新鋭の戦闘機。それに乗り込むマーヴェリックこと、トム・クルーズ。離陸する戦闘機、でも、写すのはトム・クルーズの顔、マッハ10への挑戦、数値がコクコクと上がっていく、振動する機体、でも写すのはパイロットの顔、顔、顔。もしかしたら、あのジブリ映画「紅の豚」よりも、飛行機を写す割合が少ないんじゃ無いだろうか。戦闘機よりも、ずっとパイロットの顔ばかり写していたような気がする。
そして限界を超え、大破する戦闘機、でもパイロットは見事に生還。パイロットが生還したならそれで良し。主役は勿論、パイロットなのだから――この冒頭が素晴らしかった。偉そうなことを云うようですが、映画を物語る上での条件を踏まえた素晴らしいオープニングで、ラストまで繋がる見事な伏線だったのではないかと思いました。私はミリタリーの知識とか無いし、前作がどうだったかうろ覚えだったのですが、十分に判りやすく楽しめる映画だったと思います。無人ドローンの開発と予算を争っていたのも象徴的だった。
象徴と云えば、ラストの驚きの展開。古参のF-14トムキャットの活躍が特にそうだったのかな。古参のパイロット、マーヴェリックの活躍と掛け合わせているのか。それにしても最新鋭の戦闘機に勝つことって現実的にあるのでしょうか。まあ、映画なんだし、ちょっとしたロマンとして面白いイベントだったと思いますが。
あと、良い言葉をお土産に頂けました。かのブルース・リーのセリフ、「考えるな、感じろ」よりも更に直感的でアクティブな一言、「考えるな、動け」・・・確かにアクティブで素晴らしい。でも、猪突猛進してしまいやしないか。映画では、たまたま上手くいってハッピーエンドだったのですけどねw