劇場公開日 2022年5月27日

「"キル"された…2年の延期で8Gから10Gへと加速度的に力の上がった興奮と感動!!」トップガン マーヴェリック とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5"キル"された…2年の延期で8Gから10Gへと加速度的に力の上がった興奮と感動!!

2022年5月27日
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まず言いたいのは本作が高すぎる期待に違わず最高ってこと!一切出し惜しみのないファンサービスと本物のスリルライドに目も心も釘付けになる"奇跡" = 綿密な計画や努力の賜物だけが成しえる人力"映画の魔法"
《奇跡1》
その目は?どの目?素直に待った甲斐があった今年最高の"映画"。もう一度見るのがもう既に待ち遠しい。少なくとも5回、多ければ10回以上でも映画館で見る価値がある。それくらい続編のあるべき姿と映画・映像表現の更新に熱意・気概が伝わる!カットやセリフ1つ取っても、このキャラクター主体のストーリーを伝えるために一切無駄も妥協もない。大枠として似たようなストーリーラインなど前作へのリスペクトに満ちながら、トム・クルーズのキャリア・姿勢そのままに新しいことにも果敢に挑戦していて、王道でありながらも新鮮。とりわけやはり観客もコックピットに乗せてしまう大・大・大迫力のアクションシーン!大スクリーンでこそ味わうべき、いや、でしか味わえない本物の手に汗握る興奮は棺桶ポイントか失禁レベルで、気付けば涙腺まで持っていかれている危険があるから要注意。
The Navy needs Maverick.
The kid needs Maverick.
ヴァル・キルマー演じるアイス(マン)との、彼自身の状況と重なる再会シーンがエモーショナルでヤバすぎた…。ルースターの考えすぎてタイミングを逃しがちというキャラクターもいい。分かっちゃいたけど、やっぱり本作のアイスマン枠(?)ハングマンいい!これをグレン・パウエル、断ろうとしていたとはな。確かにルースター役と言われても違和感のないグース系の顔ではあるし、そっちでオーディション受けていたわけだから落ち込むのも当然だが、そこでトムがグレン・パウエルに言った「最高の映画を選ぶんだ。そして最高の役を作り上げる」が、しっくり来すぎて痺れた…誰も真似できないって!だから上述で引用したセリフにこう付け加えたい「世界もマーヴェリック=トム・クルーズを必要としている」。

ストーリー・イズ・キング。大きな弧を描くようにすべてが繋がっている、あるべきところに帰結していく。例えば始まり方やタイトル情報のフォント一つ取っても"耳を聾するエンジンのひびき/離陸を待つ空のマシン"。そしてマーヴェリックのジャケット、腕時計、カワサキのバイクなど!他にも様々な要素が反復されており、例えば初日の前のパブでの相手が翌日からお世話になる教官と気付かずやらかす流れ、からの翌日の"あちゃ~"顔。例えばルースターとハングマン(キャラクターだけでなく見た目・髪型まで)という、マーヴェリックとアイスマンのような関係。例えばルースターの亡き父の面影を空に追う姿は、前作のマーヴェリックと重なる。ビーチバレーに代わって今回はビーチアメフト。仲間を失う恐怖と直面したときの葛藤に衝突、そして死別と問われる決断。終盤の前作マーヴェリック&グースのチームを彷彿とさせる展開もアツい。からの前作最後に皆の歓喜の中で互いに認め合うマーヴェリックとアイスマンのような祝祭!こんなの歓喜しないわけにいかない!…一転、パブへと赴く展開も。生還する。カムホームするまでがトップガンです!

《奇跡2》
その目は?普段と同じさ。『ミッション・インポッシブル』シリーズ同様、最高を超えてくる最高への挑戦。そうした偉業をまるで当たり前かのように、衰えることのない、どころか昨今益々パワーアップしている気すらする異常な情熱(と冒険心/行動力)で持ってして毎度成し遂げる。己の限界も映画の限界を超え、それらの常識を覆しては両者を更新してみせる。言うならば【トム・クルーズ=映画】と言い放っても微塵も嘘/過言ではない。"スター性"などありがちな言葉では到底言い表せられるわけもない、そうしたことを考えると謙虚なほどだ。一向に変わることも揺らぐこともないベスト・オブ・ザ・ベストを追い求めるスタンス。主役どころか役者の粋をとっくに超えた超一流のアスリートでエンターテイナーで何より根っからの映画人!何よりの"奇跡"はトム・クルーズと同じ時代に生きられているってことだ!
Don't think. Just do.
パイロットの腕次第。"目"くまらしとしての"曲芸"なんかじゃない。あるいは曲芸だとするなら、それは一朝一夕では決してものにできない熟練/超一流の技あってこその中身の伴ったものだ。この大立ち回り大空中ショーは最高の演目だ。映画館はオムツと目薬を配るべきだろ。最&高…興奮を禁じえない!ジェット気流に乗ってGの世界へひとっ飛び!! トム・クルーズ/クリストファー・マッカリー(=『ミッション・インポッシブル』コンビ) × ジョセフ・コシンスキー監督/マイルズ・テラー(『オンリー・ザ・ブレイブ』コンビ)。本作のためにトム・クルーズらがソニーと開発したらしいIMAXカメラを操縦席に6台積んでいるそうな。エンジニアリング!また、強力な"G"に耐えられるように、劇中同様、演者たちに3ヶ月の訓練プログラムを自ら設計したり、撮影中は2時間前に入ってブリーフィングしたりと、こんなエピソードが次々と途切れることなく出てくるから本当に凄い…脱帽。

余談
ずっと"マーヴェリック"ってコールサインに憧れていたけど、やっぱりその名前は彼しかないなと実感した。なら、自分はどんなコールサインが合うだろう、逆にそのためにどんな風に頑張れるかなとか思ったり…!とりあえず今は作中出てくるようなトップガン近くのパブで、トップガン・アンセム(あのお馴染みのインストのテーマソングです)を知らない人たちとシンガロングしたい気持ちです♪
ヘルメットにそれぞれ異なるデザインでコールサイン書かれているの最高!あと、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』IMAX3D上映前に思わず前屈みになって見入ってしまったThe Who/Won't Get Fooled Again流れてマーヴェリックが訓練生たちをドッグファイトで"キル"倒しては、やられた訓練生たちが戦闘機の隣でプッシュアップしている一連のシーンが本編中でもやはり最高すぎた(それに本編の流れで見ているから、その予告のときには分からなかったボブいじりなどセリフの意味も分かったり)!! 最後には主題歌『タイタニック』級のガガ様の曲"Hold My Hand"まで流れて大満足!!! いつぶりかってくらい久しぶりにパンフレット買った!!!! あと、新型コロナウイルスによって公開が2年延びたことで奇しくも、劇中では無論具体的な名前の挙がらない敵国が、雪景色だし自ずと絶対君主・独裁者プーチ○率いるロシアに見えてくる。

Not today.
It's time to let go.

出典/参考←待ち遠しすぎて見る前にこの辺り読み漁っていました照
・僕は夢のような人生を送っている。
常に観客のことを考えています。
・『誕生日に8時間のミーティングをしたいの?』と聞いたら、彼は『そう、それが僕が誕生日にしたいことだ。僕は映画を作りたい。それこそ最高の誕生日プレゼントだよ』と言っていた
・“いや、違う。最高の映画を選んでいるからだよ。その後、僕が最高の役を作り上げるんだ”
・「もし僕たちが『トップガン』をもう一度作るなら、そこにはヴァルがいないとダメだ」

とぽとぽ