劇場のレビュー・感想・評価
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愛の形について考えさせられる作品
自分の才能を信じて上京したものの、思うような成果が出ず苦悩する青年を山﨑賢人さんが熱演。
愛しながらも自分の不甲斐なさによる苛立ちを時にぶつける彼を、常に温かく迎え入れ、経済的にも支える健気な女性を松岡茉優さんが好演。
二人が出会ったシーンと声を掛けた時の台詞が、可愛らしくロマンチックでした。
二人の思いが徐々にすれ違っていく様が、切なく丁寧に描かれていた。
終盤の、脚本の読み合わせをしながら互いに心情の吐露をした場面にジンときました。
繊細で的確な表現をされる又吉直樹さんらしい二人の会話が、印象に残る作品でした。
映画館で鑑賞
傑作
山崎賢人と松岡茉優の演技は
原作に命を吹き込んでいる
同棲中の怠惰な日常が妙にリアルだ
あまりにもリアルだから
まるで自分が数年の恋愛を経験したようだった
自己肯定感が低い男は、些細なことに過敏に反応する。思い通りに行かない現状に苛立ち、女にあたる。褒めたり、愛を囁いたりはしないのに相手を束縛する。自分を無条件に愛する存在を手放したくないから離れられない。
ピュアな女は、そんな男に自信をつけさそうとするが何をやっても響かない。自分が一方的に愛情を傾けることに次第に疲れていく。それなのにいつか変わると信じて男から離れられない。
この二人は共依存だ。
さきが浮気したのに何も触れずに自転車をこいでいるシーンは涙がでた。さきも別れを決めていたはずなのに永田にながされ荷台にのった。普段はあまり話さない永田が、さきに別れ話をさせないように一方的に思い出話を話すところは胸が痛んだ。
火花
同様、ラストは予想外
まさに現代版、太宰治
見た後に心に鉛ができたみたいだ
でも鑑賞後に何かが強烈に遺る作品って傑作ではないだろうか
理屈ではない
小説が好きなので、ラストが違うと聞いて、どんな終わり方か気になって映画館で観ました。アマゾンプライムでも見れるということだったけど、没頭するには映画館のほうがいいので。。集中してみることによって、いろいろな感情がきて、最後に泣いてしまった。映画ではめったに泣かないし、あまり感情を揺さぶられることはないけれど、こみ上げてくるものがあった。日常なんだけど、引き込まれて、集中して、自分が経験しているような感じがした。映画だけど舞台みたいな。 久しぶりにこうゆう映画を見た気がする。 家に帰ってもう一度見直してみた。 何度も見返したくなる
何とも言えない余韻。めちゃくちゃ面白かったかと言えば、そうではない...
何とも言えない余韻。めちゃくちゃ面白かったかと言えば、そうではない。でも見ていて不思議と引き込まれ、あっという間に時間が過ぎる。自分とは違う人生だけど、思い当たることもある。不思議な感じ。 感じる系の映画。見てよかった。 いろいろな人と作品について話をしてみたい
アマプラで暇潰しのはずが..
思った以上に切ない恋愛作品。
暇つぶしでアマプラを徘徊して"コレでいいや"という感じで鑑賞。どんどん惹き込まれていった。
不器用で自分勝手で彼女に全力で甘えていた変わり者の永くんにイライラし、女神のような笑顔で献身的に彼を支える沙希ちゃんに癒された。
沙希ちゃんが傷つく度はやく別れを切り出してやれ!!と何回思ったか..
酒に溺れ、あまり笑わなくなってしまった時は哀しかった。
完全に沙希ちゃんのファンになってしまった...笑
そんな2人のベタベタするシーンがそんなに無かったのが良かった
松岡茉優ちゃんの演技好きだなー。そして可愛い..
山崎賢人もすごく良かった!演技が上手くなってる
永くんはガラケーを使ってたけど時代背景はいつなのか。
ガラケー以外は現代っぽかったけど
お金が無いからガラケーを使ってるという設定?
疎ましい...。
数年前自分の実体験と被りまくる。
何度も観るの止めたくなった。主演の心情、助演女優の心情よく描かれていると思う。
又吉直樹氏の実体験に基づくものなのだろうか...。そうとしか思えないくらい心情、行動が描かれてる...。
とても切ない...。
男女の本気の恋愛は毎回こうなのだと思う。どっちがどうのとか、こうのとか無いんだよ...。
今回はプロの監督で良かった
劇場
原作既読済
原作の世界観そのままに描かれていた
松岡茉優は上手いですね、山崎賢人は、ごめんなさい
演出家も頑張ってあそこまでやらせたのがよく分かった
松岡茉優が自然体でよかっただけに、惜しい
下手ではないけど……頑張って下さい
ダイイングアイを見た時に亡くなった三浦春馬さんが役ぴったりだと考えていました
不謹慎でしたらお許しください
火花の時と比べ行定勲監督なので魅力的な世界観を演出してくれていて総合的には満足です
映画と舞台の融合
見終わって、映画を見たのか舞台を見たのか分からない錯覚に陥った。
これまでも舞台の映画は沢山あったが、わざわざ映画で見るものか?と思うものばかりだった。
というのも、舞台の間で演じられている気がしたから。
この作品は、基本的には舞台の間で進んでいくが、重要なシーンになると映画の間に変わる。
あ、これは映画だ。と思い出す。
そのコントラストがものすごい衝撃で、新鮮だった。
タイトルの劇場。どんな場所でも劇場に変わる。人間が想像することでそこはどんな劇場にでもなる。ただそこには色々な役者がいる。現実は、それぞれは台本に乗った役をする訳では無いのだ。自分の劇場という殻を破ることが、成長出来る道である。
山崎賢人も松岡茉優も素晴らしい演技でした。特に山崎賢人の演技はシビレました。松岡茉優はこういう役がとてもしっくりくる。
キャストが少ないのも、感情移入しやすいポイントでした。
映画館での上映が少なく悲しい。もう一度、映画館で見たい。
原作を読んでみたい
原作未読でアマプラで鑑賞
(月額料金払っているからレビューしてもいいですよね)
山崎賢人、松岡茉優、どちらもよかったです
昔付き合っていた人のことや、言われたこと(何考えているか分からない…)を思い出したり
映画館で見たらもっと揺さぶられていたかも?
音楽は曽我部恵一だそうです
ラストの5分は良かったが全体は平凡で単調で辛かった!
若い人には「新鮮」なのかもしれないが前期高齢者にとっては既に「どこかで観たシーン」「どこかで聴いた台詞」の連続で陳腐で観ていてかったるかった。主役だけでなく殆どの登場人物に共感できないのだ!(たぶん私が老人だからかも知れない•••)
ネットと劇場公開を「同時」にしたのは「営業の判断」として納得出来た。劇場公開がを先にしたらネットで観る人は極めて少なくなっただろうと思われる。
ラストで観客が居なくなった客席の最後列に一人で残っていた客が「長い髪の毛」から原作者当人かとも思ったが、客席で泣いていた「サキ」だった。
未来が見えない不安な若い期間ってほんといいなぁと
未来が見えない不安な若い期間ってほんといいなぁと思う物語。直木賞の『火花』よりも称賛したい、きっと原作小説はもっと文字特有の繊細な機微を描写しているんだろうと思える又吉さんの非凡な才能がわかる作品。現実を受け入れられなく苦悩する山﨑賢人くんの演技がほんとにいい。パートナー役には松岡茉優さん以外にはいないハマり役
小説ならいいけど、、
映像には向いていない、もしくは、うまく映像化できていない、そんな作品。
小説なら、読み手が行間を埋めながら、自分の過去や情報と照らして、感慨にふけることができるけど、この映画においてはしっくりこなかった。。
最後の仕掛けは唯一の救いだけど、見たことない仕掛けというわけでもないし、、
もっと言えば、あのような仕掛けを作らずに、あの感情を伝える演出をしなければならないと思う。
映画館で見ればもう少し集中して見れて違ったかもしれないが、Amazonで見るには長かったー。
恋愛舞台の苦悩。
原作は読んでいないのだが、タイトルの劇場とは、もちろん登場する下北沢の
舞台のことかと思いつつも、恋愛は舞台劇のようだと思える作りになっていた。
ほぼ二人称のような恋愛舞台は、かなり気味の悪い出逢いから、一緒に暮らす
沙希の部屋まで会話が続き、合っているような合っていないような、とはいえ
夢を追う喜びや切なさを共時する二人には、癒しと笑いの心地良さが常に響く。
こんなろくでなしの男をと、人嫌いでプライドが高く、沙希に対しても悪どい
言動を繰り返す永田だが、自分の夢を彼の才能に準え、懸命に応援支え続ける
沙希のような女性は、おそらく数多くいる。それに支えられ、夢を叶えた男も
数少なくもいるわけで、だから今作はそういう部分での共感度が高いんだろう。
食えない暮らしを支えてくれたひと。いつか食える日がきたならめいいっぱい。
これも純愛なのだと思う。キスもセックスも出てこない二人の暮らしに一筋の
愛欲が添い寝や抱き枕のような触れ合いから感じ取れるところがさすがの演出。
やたらモテる沙希が他人と接するのを、極度に嫉妬する永田の変質度はバイク
を破壊するところや、自身のズルさをブロックで表すようにとことん小賢しい。
単に利用しているだけじゃないか。女をなんだと思ってるんだと思いたくなる。
それでも、彼女が笑っていてくれることがすべて。沙希が笑っていないと、な
ぜか怒られているような感じがした。という永田。そんな生活が徐々に崩れて、
沙希が将来を悲観し酒に溺れるようになっていく。自分のせいと知りながらも
こんな食えない状況で結婚など、安定感のある暮らしを永田が選ぶはずがない。
女をダメにする男と、男をダメにする女。それには未来はないのだろうか?と
他の道を選択しながらも、なかなか離れられない二人。これもある意味依存だ。
後半の映画ならではのマジックも良かったが、個人的には後半で、沙希が言う
永くんはなにも変わってない。変わったのは私。歳をとって将来を考えたから。
という台詞が辛かった。好きになったのも、支えてきたのも、全て自分の責任。
だからあなたはあなたのままでいい。どうか夢を叶えて。私はもう無理だけど。
という想いが透けてしみる。自分が選んだ相手との経緯も別れも相手のせいに
しない潔い生き方の沙希を、この先、うんと幸せにできる誰かが愛してほしい。
とはいえ恋愛は、また同じようなひとを選んで、繰り返すことも多いんだけど。
永田は、永田なりの決意と、この先の活躍を、彼女に見せていってほしいなと
願いながら、この舞台が終わっても苦悩はおそらく続いていくことを認識する。
会話やセリフがきれいで良い作品でした
又吉直樹氏の作品らしく、凄く会話が文学的だし、
人間味のある良い作品だった。
原作を読んでいなかったが、
主人公・永田のモノローグが多かったりしたので
凄く原作に忠実なんだろうなと思い、
帰りに原作も購入した。
好きなシーンは、
咲希がデート前に高菜おにぎりを必ず食べるという話を
同僚に話したら、周りからちょっと引いた目で見られただろうエピソード。
何気ない事が彼女には凄く楽しかったのだろうけど、
永田には他の人には言われたくなかった事で、
そんな出来事が少しずつ2人の間を広くしてしまったのかな、と思った。
微笑ましいですが。
ラブストーリーとしても人間味のある良い作品。
私の好きな『生きてるだけで、愛』もそうだったが、
濡れ場やキスシーンなどフィジカル的な表現のないラブストーリーって
本当互いの気持ちや感情の行き来が如実に見えて美しい。
松岡茉優は相変わらず素晴らしく、
しかも松岡茉優史上、一番可愛かった。
山崎賢人はこれまでどちらかと言うと若年層向けの映画が
多かったせいもあるか初めて観たけど、おそらく
ターニングポイントになる作品では。
あと余談だが、この作品は劇場公開と同時にAmazon Primeにて配信と
異例の試みだったのだが、
上映先が中小規模の映画館中心と言えど、
そこそこ動員されているそう。
結局、本当の映画ファンは観ようと思った映画って映画館に行くし、
配信で良いというライト層も、
良かったら2回目は映画館で観ようとか、
この監督、俳優の次回作は
劇場で観ようという未来投資にもなる。
また、地理的に不利な人に優しいし、
これは新しい映画の方向性になるかもしれない。
特に配給規模の小さい映画がとても多いので、
例えば公開から配信までのスパンを短くするとか、
配信にも劇場と同じくらいの金額設定にするとか
色々な手段が増えて良いと思う。
ちょっとついて行けない
Amazon Prime Videoにて視聴。山﨑賢人、松岡茉優主演、行定勲監督ということで期待していたが内容に全く共感出来ない作品。見ていてしんどくなる映画。ちょっとおすすめ出来ない。キャストの演技がリアルに凄いから、このような感想になったとも言えると思う。印象にイライラというのがあれば選択している。
それぞれをきっと自分と重ねてしまうだろう…
下北沢、高円寺という街はやっぱり音楽や演劇、芸人の下積み生活の街。
でもなんだかノスタルジックで、情緒があふれる街並みですよね。
本当に永田はしょうもないクズ男。プライドは高いのに自信はないし、小心者。自尊心ばかり高くて、不器用でカッとなると何をするかわからない危うさを持つ人。
そんな永田を、いつも温かく優しく見守ってくれる母親のような沙希ちゃん。でも、優しくされればされるほど、何もできない自分が惨めになって、沙希ちゃんのことが疎ましくなってきちゃう。
男性から見たら、あっ俺永田と同じだって思う人、女性から見たら、自分の彼氏と同じ、私沙希ちゃんみたいかもって思う人、いるんじゃないかな。
ラストシーンはびっくりの舞台に変わっちゃって、そこでやっと永田は自分の思いを全て伝えられたのね。ちょっと遅かったよ。でも彼っぽいかな。この舞台が満員御礼のようでしたので、きっと劇団おろかはなんとか持ち直したのかな。ってことは、きっとこの2人の恋愛もきっと意味があったのだし、永田も沙希ちゃんも一歩踏み出すことができたわけだから、よかったね。最後の方は自然と泣けてきちゃいました。
この作品は特に劇場で是非見てほしいです。
何をしていいのかわからないもどかしさ
理想と現実の折り合いを人生と呼ぶならば
人は妥協点を見つける必要がある。
妥協点を見つけられず苦悩する人間に世の風当たりは冷たい。
夢を追いかけ理想と言う名の駅を目指している者は夢の途中で現実という名の駅で多くは下車してしまう。
理想と言う名の駅に辿り着ける者はどれくらいいるのだろうか?
ほとんどいないんじゃないか?
夢破れ現実と言う名の駅に途中下車するタイミングは人それぞれだが、下車した者は劇場の舞台から退場し、客席側に回る。
客席から羨望の眼差しで舞台を見つめることになる。
でも、それも、一時だけ。舞台が終われば客席の人たちは現実という名の居場所にかえって行くことができる。
居場所の定まらない夢追い人はいつ希望と言う名の電車から降りることができるのだろうか?
降りるタイミングを見計らい苦悩する主人公の行く末が気になる反面、行く末を知りたくないもない。
何をしていいのかわからないもどかしさだけが心に残る。
不器用な二人の恋愛劇
夢を追う男と彼を信じて満ち続ける女が繰り広げる不器用な二人の恋愛劇。まさに小説を読んでいるかのような作品構成。途中からはもう展開が読めてきて飽きてしまったがラストに待ち受ける仕掛けには驚いた。行定監督も話しているようにこの仕掛けは映画館で観たほうが劇場感が増すように感じる。
2020-123
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