「さきちゃんの気持ちが描写されていないのに」劇場 ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
さきちゃんの気持ちが描写されていないのに
伝わってくるのは、松岡茉優さんの演技がこの役柄をとても自然に、ほんとにいるかのように演じていたからだと思う。
そして、世間で言うクズ男 が好きで好きで、信じてる気持ちに共感してしまい、ずっと苦しかった。
きっと、さきちゃんにとって、ながくんは、全てが初めてで驚くことばかりの東京で、孤独な東京で、自分のことを求めてくれることに、安心感があったんだと思う。
自分以外の人とは上手く話せない永くん。
私も永くんのような人と付き合ったことがある。
話せないのではなく、話さないのだ
と彼は言っていた。
分からないような奴らに、自分の話をしたくもないし、分かって貰いたいとも思わない。と。
さきちゃんは、そんな永くんのことを、繊細で薄い薄いガラスのような壊れそうな心を、必死に守ってる永くんのことを、
守ってあげたい
そう思ったんだよ。
1度傷つけると、
何を言ってもなかなかわかってもらえない。
お母さんの仕送りの荷物、嬉しさ交じりの言葉も、永くんには傷つける言葉だったんだね。
私の言い方が悪かったんだよ。
ごめんね。
そう言って、だんだんさきちゃんの自己肯定感は壊れていく。
永くんは私のどこが好きなんだろう?
さきちゃんはどんどん自分が嫌いになっていく。
好きなのに。なんで??
桜の自転車のときの言葉、もっと早く言って欲しかった。 だから涙しかでなかったの。
自分の好きなアイドルのDVD、今までだったら絶対にバカにしてきたのに、一緒に観てくれた。
多分永くんからしたらすごい成長だったよね。
さきちゃんの気持ちが分かりすぎて辛かった
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