「【"ここが一番安全だよ・・" "無欲無私"の愛に包まれて・・・。共に居ないと、具合が悪く成程の男女の”不思議な”恋愛を描く。】」劇場 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"ここが一番安全だよ・・" "無欲無私"の愛に包まれて・・・。共に居ないと、具合が悪く成程の男女の”不思議な”恋愛を描く。】
-山﨑賢人演じる永田が”自身の状況”を客観的且つ冷静に語るモノローグが実に印象的な作品-
・序盤、永田の自分のヒモ状態の状況を理解しつつ、沙希の優しさに甘える数々のシーンにイライラしながら、鑑賞。
ーおい、彼女を朝晩働かせて、自分はゲームか?。”芸術家”とやらはそんなに偉いのか?-
沙希の優しさにも、少々違和感を感じる・・。
・が、徐々に二人の共依存ともいうべき関係性が見えてくる。
ー最近、このテーマの作品が多い気がするなあ・・。-
■今作品の魅力
・沙希を演じた松岡茉優さんの”圧倒的”な演技である。
"永くん"の脚本の凄さに魅了され、無欲無私に”夢を追う”彼を懸命に支える姿。
そして、 "永くん"自身が自らに才能がない事に徐々に気づいていく事を薄々分かりつつも只管支える姿。
・常に慈母のように接し、時に鋭い一喝を"永くん"に与える際の緩急の表情、涙の流し方、幾通りにも変化する声の凄さ・・。
ー松岡茉優さん出演の数々の作品を拝見してきたが、凄さがドンドン増していく稀有な女優さんであることを再認識。
付け足しのようで申し訳ないが、伊藤沙莉さんもとても良い。ー
・山﨑さんの演技も、普段のイケメンキャラを離れた汚れキャラが新鮮で、一際印象的である。
福田組に出演する際のキャラの面影もない、真逆のキャラを、時に飄々と、時に苦悩を、時に屈託を爆発させる姿・・。
〈ラストには、見事にヤラレタなあ、行定監督。(原作既読)
何故か、途中から涙腺が緩みっ放しだった作品でもある〉
<2020年8月8日 漸く、劇場にて鑑賞>
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