「つまりは、男の願望ってやつですか?」劇場 ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)
つまりは、男の願望ってやつですか?
沙希と永田みたいに心がひりひりするような恋愛をしたことが無いからか、この映画を観て切ない気持ちにはなれませんでした。映画の出来がどうこうと言うより、この話が私には合わないのでしょう。
永田の身勝手さよりも、沙希がこの男のどこに惹かれたのかがわからないです。永田ってプライドとコンプレックスの塊で、なんとも言えない不思議な魅力がある、というわけでもなく、演劇以外には何の取り柄も無いです。
沙希の方は、映画を観た限りでは、純粋無垢な女性には見えません。愛想が良く、愛情深い女だとは思います。沙希の無条件の愛は岩崎宏美の『聖母(マドンナ)たちのララバイ』の世界みたい。(古ーい!w)「わたし、お人形さんじゃないよ」のセリフは、「母親じゃないよ」の方が私にはしっくり来ますね。
自分を特別な存在のように思っている永田、「僕には人を喜ばす能力が全く無い」と自覚している(そう思い込んでいる)人間が、演劇をやるものなのかも疑問でした。
主演の二人の演技は上手でした。
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