「何をしていいのかわからないもどかしさ」劇場 ちゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
何をしていいのかわからないもどかしさ
理想と現実の折り合いを人生と呼ぶならば
人は妥協点を見つける必要がある。
妥協点を見つけられず苦悩する人間に世の風当たりは冷たい。
夢を追いかけ理想と言う名の駅を目指している者は夢の途中で現実という名の駅で多くは下車してしまう。
理想と言う名の駅に辿り着ける者はどれくらいいるのだろうか?
ほとんどいないんじゃないか?
夢破れ現実と言う名の駅に途中下車するタイミングは人それぞれだが、下車した者は劇場の舞台から退場し、客席側に回る。
客席から羨望の眼差しで舞台を見つめることになる。
でも、それも、一時だけ。舞台が終われば客席の人たちは現実という名の居場所にかえって行くことができる。
居場所の定まらない夢追い人はいつ希望と言う名の電車から降りることができるのだろうか?
降りるタイミングを見計らい苦悩する主人公の行く末が気になる反面、行く末を知りたくないもない。
何をしていいのかわからないもどかしさだけが心に残る。
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