「日本人には縁遠い難民。」ミッドナイト・トラベラー いなかひとさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人には縁遠い難民。
島国育ちの日本人には、難民は馴染みにくいのが正直な私の感想だ。76年前には、大陸からの引揚者が沢山いた。しかし、彼らは同胞だ。
タリバンから死刑判決を受け、アフガニスタンを脱出した映画監督の3年に渡る5千キロの旅をドキュメンタリーにした映画だ。被写体は監督自身やその家族。そのため、眼差しは温かいが現実は厳しい。難民キャンプには、収容所にしかみえない建物がある。安住の地が見つからないので、タイトルは「ミッドナイトトラベラー」と夜明けがみえないまた、見つからないよう移動する難民を表わしている。
スマホでドキュメンタリー映画が撮れるとは、思ってもみなかった。随所に挾まれる自然の風景が美しい。自然は人間を差別などしない。私はもっと突き離したドキュメンタリーを観たかった。
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