ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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なにが気色悪いのかよくわからない
なんかもう一捻り欲しいなと思ってしまう作品だった。
カルト系のホラーと聞いて、なかなか残忍で非人道的なものだろうとあらかじめ予想はしていたが、そこまでなにも感じなかった。
それとどこに不安要素があるのか全くわからなかった。全てが伏線と言っていたので注意深く考えて見ていたが、鑑賞後確認したところ自分の考えていたものと似ていてあまり驚きなどは感じなかった。
レビューでの高評価、綺麗なポスターとカルト系のホラーという点で期待値が爆上がりしていたのですが想像と少し違ったので残念でした。
北欧に人知れず存在する真っ白な地獄、足を踏み入れてしまった主人公ダニーの喜びから絶望まで全てを味わうことが出来る、最高のトリップ映画
中毒性のあるものを薬だと表現することはよくあるが、この映画はそれらとはまた違う文字通りの「薬物」という感じ。
まず本作のイントロだが、一面に雪が広がる森のカットを背景に歌の聞こえてくるシーンから始まる。見ているこちらまで肌寒く、孤独を感じるこのイントロが本当に美しい…
視覚的にアートを楽しみたいならこの映画を選ぶのは正解だと思う。スタッフが一から作り上げた村のオブジェや建築造形、村の人々の白い衣装と幻想的な風景、そして中盤から白い景色の中で鮮やかに映える血の赤も含めて、終始どこを切り取っても美しかったのが本当に良かった。
(本作はR15指定ということもありスプラッタ描写に関しては相当なものがあった……が、生きている人を痛めつける描写ではなく死体が生々しく映っている描写の方が多かったので、個人的にはそこも不快感が少なかった。)
それからこの映画で面白いのが、主人公の感情を視覚と聴覚でそのまま味わえることだ。深い孤独を感じた時には周りの音は遠くなり視界もフォーカスされる、酷く泣き叫んだ後は場面が飛んで、気づいたら時間が経っている。怪しげなハーブの飲み物を飲んだ後には、あえて画面を歪ませている場面も多くある。全体を通してまるで主人公と一緒にトリップしたような感覚になることがまさに「薬物」な映画だった。
私個人としては、観るのに体力こそ使えど快感はそこまで感じなかったのでリピートはしないかなという感じ。ただ美術面や演出面などが刺さったし、いい映画だったと思う……劇中カットとか集めた画集みたいなのが欲しいやつだな〜〜〜
(あとパンフ、あれ本当に凄いのでもし映画が気に入れば、そしてパンフの在庫があれば、普段パンフ買わないよって方も買うのオススメします!!!手に取った瞬間でもうびっくりすること間違いなしです!!!)
とにかくダラダラ長い!ただ無駄に不穏なだけ!
ヘレディタリーに全く怖さも面白みも感じなかったので、さして期待もせず観ましたが…
どうもこの監督とは根本的に肌が合わないようです。
「明るい背景(空や花や衣装)」と「不協和音の音楽や声」という組み合わせで不穏な空気を出していますが、本作、終始そればっかで、しかもそのあと何が起こるわけでもない肩透かしパターンが多すぎて、わたくしは早々に白けてしまいました。また不穏になってきたけどどうせ何もないんだろ?ほら何もなかった、って。
たまに思い出したように事件が起きはしますが、そこに至るまでが長過ぎ。不穏さにビクつける人はいいと思いますが、わたくしのような捻くれ者にはただただ退屈なだけでした。早よ話進めろや!と。
そもそも、村に行く前から音楽で不安にさせる手法使っちゃってるのはどうなんですかね…
あと本作、主人公たちが終始ラリってるので、客観的に事態を見ている人物が一人もいないんですね。なので村人がどんなに変な行動をとっても、作中人物にとってそれがどれくらい変なのかの一貫したバロメーターがない。13金で登場人物全員ヤリチンヤリマン、みたいなもんです。感情移入の矛先がいない。だもんでなーんか作品に入り込みにくかったです。
こちらのレビューを見ても賛否割れてますね。
私は否に一票かな…
評価に難しい狂気
この手のジャンルはあまり見ないのですが、評価に悩む作品なのではないでしょうか。
ストーリーで評価すれば、設定も含めてありきたりなスリラーやサイコ映画であると言えないでもありません。キャラの作り込みや心理の変化もあまり見受けられず、祭事における人々の心情や生活などの設定は薄いと言えるでしょう。リアルな設定が好みな方には気になる点でしょう。
しかし、こと表現力、描写力となると私は好みでした。狂気という点においてはうまく表現されており、不安の煽り方は群を抜いているのではないでしょうか。叫び声や音楽、画面などの使い方は、惹きつける大きな要因になったといえます。ですので、ただ単にその他数多くの映画と同一の観点で評価することはおすすめしません。
とはいえ、ストーリーや所々のCGや人形を使用することによる違和感などを加味して3.5というのが私の評価です。そうした違和感をブラックコメディとしてみれば笑えるシーンもいくつかありますが、ブラックコメディとしてなら中途半端な気もします。
個人的にラストシーンは特に印象的でした。画面的な美しさもそうですが、様々な矛盾からなる狂気、まさにハッピーエンドでしたね。
奇妙キテレツな初体験🎬
グロい
最悪の気分になりたい方にはオススメ
広告やパンフレットの良さに惹かれて観に行きました。パンフレットやポスターなどの宣伝におけるヴィジュアルや装丁などを作った方々はとても素晴らしいと感じました。
ですが、映画本編に関しては、最初冒頭5分くらいはいいなと思っていましたが、時間が進んでいくにつれて、これを映画館という場で見せて、何になるのだろうという思いでいっぱいになりました。
終始穏やかな映像とグロテスクな映像が交互に来るので、鑑賞しているあいだ脳は完全に暴力と甘やかしを交互に受け続け終わる頃には疲労でクタクタでした。
もっと美しい謎につつまれた物語を観れることを期待して見に行ったのですが、本当に物語も特におもしろくもなく映像も気持ちが悪いし音楽も疲れさせにきているといったアンハッピーフルコンボセットでした。
パンフレットの中には沢山の解説文があったのですがあくまでそれは後からの付属説明であり、映画を見て最悪の気分になったことに変わりはないと思いました。
なので、最悪の気分になりたい方にはいい映画だと思います。
ホラーじゃない、ゲテモノだ!
前半は、冗長に感じたが、ダニーとクリスチャンの関係は面白いし、まあまあだった。
少なくとも、“カルト宗教”を題材にしたホラー系作品の香りがしていた。
“最初の事件”が起きた後も、ペレがダニーに「共同体が私を育んだ」と語り、クリスチャンが「偏見は捨てたい」と言うあたりまでは、リアリティさえあった。
ところが、後半はもうムチャクチャ。
状況は明らかで、展開は読めてしまうし、怖くさえないのだから、「ホラー」でも何でもない。
どこかで観たようなグロテスク、馬鹿馬鹿しい“性”の儀式。
どこが「メタファーを通して物語を綴っている」(監督談)というのか、誰か教えて欲しいものだ。
こんなふざけた映画と知らず、“カルト宗教もの”を期待して観に行った自分が馬鹿だった。
展開はベタ
日本でも小さな村で、余所者をどんどん手にかけるミステリーやホラーは量産されてきたので、新鮮味を覚えませんでした。
Twitterでは、「金田一耕助のこない八つ墓村では?」「上田次郎と山田奈緒子と矢部謙三が出て来ないTRICKでは?」なんて言っている人も見かけましたがw
海外だけに、『死霊のはらわた』『食人族』的な人体損壊描写あり。
内容的にはドラッグと殺人儀式を伝承する、カルト宗教の村へ足を踏み入れた、大学で民俗学を研究するアメリカの若者たちが、ベタな展開で殺されていき、しかし悲惨な過去をもつ女の子は逆に村にシンクロして堕ちていく……
という、ホラーテイストのスリラー。
アリ・アスター監督は、前作『ヘレディタリー 継承』同様に不気味さ、気持ち悪さの画作りとカメラワークは素晴らしく、この映像美で人を惹きつけ、本作はカルト的人気が出る可能性が高い。
だが、私にはもはや二作目にして、パターン化した陳腐さに感じられてしまいました。
途中から飽きたし、苦笑の連続になってしまったのです。
ゲラゲラ笑うほどじゃないけど、「あー、またかよ」と。
いたずらに長く感じたくらい、自分の口には合わなかった印象でした。
上映後手を上げて走りたくなる
不気味さとエグさを飛び越え、笑えてしまいました。
今まで見たことのないシーンが盛り沢山。
ホラーだけど不穏な音楽が流れない、
おばさんたちに応援されながらのセックスシーン、
お日様がずっと明るく照らしてて暗くならない
など、とても新鮮で、とても不気味でした。
イーグルはレクター博士の天使の羽を思い出しました。
賛否両論ありますし、決して気持ちがいい映画ではありませんが、自分は見てよかったと思います。
ストーリーがないとか、共感できないとか、テンポ遅いとか、そんなのどうでもよくて、この村の伝統を見届ける、ただそれだけなのです。時間あっという間でした。
村の伝統が否定されることもなく、むしろ受け入れる。
クイーンがやっと笑顔になれたのも印象的。
ひとつ残念だったのは、村の中に入り込んだような感覚がずっと続いてたなかで、モザイクはやめてほしかったな。
凄く気持ちよくて、美しい映像が楽しめました!
白夜奇祭、狂喜乱舞
立ち小便は怒られて当然
軽度の精神疾患を抱える主人公が彼氏にフラれる不安もあり半分気が進まない中で、彼氏と友人達の企画した、スウェーデンの人里離れたコミュニティの体験企画に参加して巻き起こる話。
双極性障害を患う妹からの不吉なメールに端を発し、悲しいことになってしまった家族の末路が背景にある中で、彼氏とその友人達のグループが、メンバーの一人の出身地であるスウェーデンの宗教的コミュニティに行き不思議な儀式に参加することになっていくストーリー。
90年ぶりの儀式がどれだか知らないけれど、誰一人迷ったり間違えたりすることもなくヤケに淡々と進む様子が不気味さを増して行く。
人がいなくなったり叫び声を聞いたりと明らかにおかしな状況なのに、受け入れて食ったり飲んだり、ハマりに行っている様にも感じるけれど、そこはまあそうしないと話にならない訳で目を瞑るとしてw
これはどんな儀式を考え、どんな順番で並べるかと、どうやってそれを実行させる理由をつけるかのアイデア勝負だよね。
カルトな宗教的コミュニティなんか実際にも色々とあるし、あっても不思議じゃない様な儀式を並べて、気色の悪さを募らせて行くというありがちな流れだけど、その流れにまんまと自分もハマっていき、不快さと嫌悪感がなかなか良かった。
ただ、2人ムダ使いしたのとそれの後処理が雑で残念だったし、実行のさせ方に追い込んで行く感じや怖さがなく、終わってみたらそれ程衝撃が残らず、思ったよりマイルドだったかな。
「明るすぎる」のも不気味
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フッ...!ハッ...!
予告編を観た時から思ってましたが、「明るすぎる」というのもまた不気味ですよね。
アリ・アスター監督の前作「ヘレディタリー/継承」では「黒」を基調とした暗さ全開の気味の悪いおぞましいホラーでしたが、今回は「白」を基調とした「明るすぎる」気持ちの悪さを漂わせていました。
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今作の舞台は北欧スウェーデンにあるコミュニティで、「夏至」(ミッドサマー)による祝祭が行われるためにアメリカから五人の若者が訪れるという話ですが、このカルト宗教自体は北欧神話や様々な宗教が盛り込まれてるそうで、特に北欧神話を調べてみると、実際の彼らの行動と同じ事が書かれており、中には実際に行われていたそうですね。
それを聞くと非常に恐ろしいです。
監督のアリ・アスターはこの北欧神話等のホラー要素に、自信の失恋体験を元に恋愛要素を盛り込んだそうなのですが、それを聞いてこの人はつくづく「頭のおかしい」人に思えます(笑)
だって、失恋体験からこの内容に行きつくなんて普通じゃねーよ!(笑)
それはさておき、
この劇中に出てくるカルト宗教は、最初は穏やかに見えながらも何処か不気味な雰囲気を漂わせています。そして、途中のある決定的な出来事を境にこのカルト集団の恐ろしさや異常さが露になりますが、その決定的な出来事が本当に壮絶です!
ネタバレになるので詳しくは話しませんが、とりあえず「何故これがR18指定じゃないんだ」と言いたいです。それくらい凄まじいシーンでして、最初観たときは吐き気がしました(~_~;)
ちなみにアメリカでは、最初R指定ではなくNC17指定(日本でいうR18+)だったそうですが、ボカシや再編集で何とかR指定にしたという経緯も(笑)
また、この映画ではカルト宗教の施設の中にたくさんの絵が出てきます。
その絵がそれぞれの登場人物や物語の行く末を暗示している内容です。自分も全部把握出来なかったくらいで、かなり情報量も多いです。
そういった絵による物語の説明や宗教の中の集団心理という怖さも相まって、非常にオリジナリティがあるものに仕上がっていたと思います。
そういった伏線の張り方も秀逸でした。
オリジナリティと言えば、
最初にも言いましたが、ホラー映画には珍しい「明るい」映像で展開されていきます。
これはかなり珍しいと思います。
前作の「ヘレディタリー」では夜の場面が多く、色調も暗さ重視で展開されていたのですが、「明と暗」の使い分けは前作でも展開されていました。
それも相まって、今回は暗い場面も見せつつ、「白夜」の効果も相まって全体的に明るすぎる不気味さを保っていました。
その他にも、酒やドラッグ等の酔った登場人物の視点だと思いますが後半から映像がグニャグニャになっていくのも全体的な居心地の悪さを演出していました。
キャストもユニークです。
主人公のメンヘラ女を演じたフローレンス・ピューも素晴らしく、その彼氏を演じた「シングのストリート」の兄役、ジャック・レイナーも良かったです。
♀♂♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀😭
以上のように、非常に特徴的で個性的なホラー映画でした。
ただですね...
この映画、確かに全体的に居心地悪い感じはあるのですが、「ヘレディタリー」ほどの怖さが無かったんです。
「ヘレディタリー」はシャイニングやウィッチ等の暗い色調で全体的にメジャーに近い演出で、尚且つ家族という逃れられないものに恐怖を出したからか、凄く怖く感じました。
ミッドサマーは知らない場所に行ったら「地獄」だったという内容で、怪しい場所に行かなければ逃れられる内容というのもあります。(これは完全に好みの問題です)
結果、この映画を観た後に残ったのは「怖さ」と言うより「気持ちの悪さ」でした。
あと、ヘレディタリーで唯一好きじゃなかったラストの大袈裟に感じる演出(音楽がガンガンにかかる等)が今回にもありました。
これは監督の特徴なのかもしれませんが、ずっとその演出でいくといつか飽きてしまうと思いますし、出来ればやらないで頂きたいですね。
とりあえず、今回観ただけではこの映画が好きかどうか解らないです。
素晴らしい要素はあったと思うので満足点は変則的な感じにしてしまいました。
ただ2回目観るかはわからないです。
目を背けたくなる場面も多いので、とりあえずDVDを待つことにします。
今回は前作以上に好みが解れる作品なので、誰にオススメして良いか解りません。
この映画がTwitterのトレンドに上がってるのを見ると「日本大丈夫か?」と思う次第です(笑)
長文になりましたが、最後まで読んでくれた方ありがとうございます。
ちなみにこのレビューにはご覧の通り絵文字が含まれておりますが、これはちゃんと意味を考えて入れています。
恐らく観た方ならピンとくるかもしれません(^○^)
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