ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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真冬の死は重く、真夏の死は晴れやか
非常に20代の女性の観客が多いことで知られる本作。
アリアスター前作に比べ、驚くほどイノセントで全く目新しい作風となっている。サイコやスリラー、ホラーとも一線を画すものであり、ある種のカタルシスをもたらすあたりに、若い女性達が群がっているのだろうと推測する。
90年に一度の祝祭(実際は90年は嘘だろうが)、が9日間開催される。ここへ招かれた6人の部外者。招かれるべくして招かれた人達と、そうではなかった1人の女性。これが何を意味するのかは最後に分かる。冒頭に出てくる巨大な熊と女性の絵にも注目したい。また劇中にはいくつものサインが隠されているので細部にわたり注視してほしい。カメラワークを含め、循環(サークル)のモチーフが至る所に散りばめられている。冒頭の大雪にMidsommarとはなんと粋なメッセージなのか。
喜怒哀楽を共にする共同体ホルガ。伝統的なしきたりに基づいた儀式の数々。「死」に対する価値観が「循環」であると思えば、「死」が悲壮と結びつくことはないだろう。また「死」と対照的な「生」の描写も神秘性を保ちながら独自の世界観を確立している。
北欧の透き通る淡い色彩を失うことなく、カルト性を融合させた唯一無二の作品だ。
脳に来る感
映像だけ見ていると牧歌的でのどかな雰囲気ですが、全く違いすごく怖い話です。結局自分の常識から外れた事を信じている人間が一番怖い。タイトル、ストーリ、映像、音とそのギャップ、細かいところまで構成されていて完成度が高いと思いました。時間が長いけど見どころが多いです。2001年の宇宙の旅を観た時のように脳に来る感がありました。
なにを賛美してるのか?
緑と茶色の大地に青々とした空。美しすぎるユートピアに鮮やか過ぎる花々が、何かを暗示る様に不自然で不気味だ。
様式美的な美しさはパラジャーノフの様に完璧で、理不尽な残酷さはグリーナウェイを彷彿させ、内面の感情は滑稽な動きで表す、その動きにピナバウシュのダンスを見る。
この贅沢な表現力は、奇妙で不思議な空間を作り出していた。
共依存カップルの微妙なすれ違いと、ダニーの表情の微妙な変化が猟奇的なエンディングを予感させる所や、実は笑いどころ満載でB級な所、だいぶ好みのタイプだった。
う〜ん、、
不協和音、幻覚で歪む画面にずっと子どもの頃の悪夢を見ている感じ。
おどろおどろしい出来事が全て白でとんでる。
家族の死や近親交配によって存在する先入観のない存在、メイクインとしての初めての儀式など、もう少し回収して欲しかった。
それにしても、ラストは絶対そっち選んじゃダメでしょって思った私は性格が悪いのだろうか。
あれでスッキリニッコリできちゃうか。
白夜の終り
これは理解できるとかできないとかそういうレベルの作品ではないんでしょうね。
ただ、思い出したのは昔好きで読んでた五木寛之の北欧を舞台にした小説。
ヴァイキングの祭りとか白夜の何とかとかいうものだったと思います。あまりに昔なので内容はよくおぼえてませんが、夜の来ない白夜によって精神が壊れていくというような内容だったと思います。
わたしは、うわっ、そんな世界もあるんだーと一時北欧に憧れたりもしてました。
しかし、宗教とか風習とかいうものは興味本位で深入りしてはとんでもないことになるんだなぁと、
NGですね。
こわい怖い。
さよなら。アリ・アスター。
もう、最初に思ったのはそれですもん。ヘレディタリーより怖くないってだけでも、期待外れですもん。
と言うか。
観賞帰りのJR。実況中継したいくらい。コレを見た帰りと思われる女子のグループが数組います。めちゃくちゃ盛り上がってます。大笑いしてる子がいます。ジワジワくる怖さって言うより、ジワジワ笑いが湧く映画だと。嫉妬の恨み良く分かるらしい。女王に選ばせてくれる、って言ったのに最後はビンゴかよ!(ちょっと違います) いや、笑って欲しかった。一緒に笑ってほしかった、なんて盛り上がってて、楽しそう。
いや君達、ウケすぎ。嫁入り前の娘さん達が、電車の中で、それは無いで。なんぼ車内ガラガラでも。俺は鶏小屋で緊張が切れた、と言うか我慢の限界を超えました。
見る価値はあった、コメディ・ホラーどした!
いやホンマ良く笑う子だわ。まだ笑ってるw
不可抗力
「何かおかしい」と気づいた時には遅く、八方塞がりで逃げる事のできない恐怖。
いわば、抗うことのできない運命。
明るいからこそ恐ろしく、美しい狂気。
「これが文化だ」と言われれば、それが「死」であってもなぜか否定はできない。
それは他人には形容できない。
しかし、どこか居心地の良い、ホルガ村の人々と過ごす「家族」のような雰囲気。
アイデンティティを共有しているのだろうか。
これが、アリ・アスターが言う「家族物語」なのだろうか。
考えれば考えるほど面白い。
あらすじだけだとありがちB級ホラーなのに
人の死がいちいち深刻。
映像、音楽も美しく、CGの使い方もさりげなく安っぽさがない
ヘレディタリーでも感じたが
この監督、じわじわ精神を追い込んでくのがほんと上手いですね。
ラストシーンもヘレディタリー同様、妙な高揚感ある感じで好き。
難解で理解が追いつかない…
監督自身が本作を「ダークコメディ」と言っている通り確かに「ホラー」ではありません。びっくりして怖がったり、何かが襲ってくるかも?!とビクビクしたり、そうゆうホラー的な怖さはありません。色彩も予告通り、美しくて幻想的で楽園のよう。
でもその美しくて朗らかな佇まいと笑顔の人々を不気味に感じたり、全く意味が分からない空間の恐怖がそこにありました…。
ただ、とにかく本当に全く意味が分からなかったので、ナンダコレ以上の感情になれず、楽しめたのかというと、微妙…。「サスペリア」を観た時の感覚に近い…。
これから深堀りして、紐解いていこうと思います。(この作業が楽しいんだな!)
2時間超の不安摂取薬
とにかく人の不安を煽る演出がうまいこと……
BGM、SE、
酔っ払いながらとにかく不安になるような2時間だった。
評価はそれなり。
後半よりスウェーデンまでの道のりの方が面白かったかも。
人の救われなさ
何かにすがりつかないと壊れてしまいそうな女性。アメリカ人らしくがんばっているけどね。
こういう集団って家族?なのかなぁ?
自分の存在の拠り所が不安定だと、どんどんこういうものに取り込まれてしまう。
大入りの映画館が信じられない。
ぶっ飛び、熊、もやもや
ぶっ飛んでいる映画は好きだけど、ぶっ飛び過ぎてると、理解できなくて少しストレスを感じます。
熊をあーやって使うのか、というのが一番のどんでん返しだったかと思います。
謎も多く、伏線回収がなく、もやもやが残る映画でした。
後書き
そのあと、YouTubeで考察をみたら、なんかもやもやがとれました!オススメです。
いうほどカルトではないよね
ホラーってとにかく苦手なジャンル。
アリ・アスター監督の前作『へレディタリー』だってポスター写真が怖すぎて観ようか検討すらしなかった。でもこの『ミッドサマー』はポスター写真はなんか明るいし、下手したら感動作品なのか?と勘違いしそうだし、チラ見したあらすじからはホラーの怖さもお化けとか妖怪とかスプラッターとかそーゆーんぢゃなくて、カルト的な怖さと見受けられたため観てみることに✨(カルト的なもんならワンハリでも似たようなシーンあったし…)
と、前置きが長くなってしまったけど、結果、観てよかった!!ホラー作品克服!とは言えないかもしれないけど、この作品は大丈夫🍀
この先ネタバレあり
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ホルガ村での出来事については特別な思いは何も無く、というか信仰対象が同じであることや同じ想いを持つ人達がコミューンを形成して生活している事に外部の者がどーこーいうことは野暮かな、と。
だから前評判で聞いていた「狂気じみたホルガ村」には一切共感できず、繰り返される「生(セックス)と死」の描写についても盛られているというよりはリアリティ重視の映像だったため、これにも納得。
だから最後まで映画を観たときに「結局監督は何を伝えたかったんだろー」とモヤモヤしっ放しだった。
数日、自分の中での考えてみた結果、きっと監督が伝えたかったのは「誰にでもその人に合った居場所がある」ってことの落ち着いた。結局、ダニーは返るべきところに呼ばれて引き寄せられて戻っていったんだろうなー、という印象。
ダニーの部屋にもホルガ村で見かけた北欧ルーン文字を見かけたり、到着したときのバッドトリップでホルガ村の植物と一体化する描写があったり、ダンス大会で突然彼らの言葉が話せるようになっていたり。
クリスチャンとマヤの公開セックスを目の当たりにして嘆き悲しむダニーと村の女性たちが同じ「音」を発して共鳴したことに「癒」されたのがダニーが「覚醒」した瞬間に思えた。
メイクイーンに選ばれ持ち上げられたお飾り女王だったけど、この覚醒を機にコミューンに同調し完全に自分の居場所を見つけてしまったその喜びの笑みで作品は幕を閉じたのかな。
【補足】
クリスチャンたち男性陣やサイモンとコニーのカップルはコミューンの価値観を受け容れず否定し続けたためにあんな結果になってしまったんでしょ。これって現代社会にだって似たような事はたくさんある。物理的にリアルな「死」を与えられなくても大多数の価値観と同調出来ないせいで社会的な制裁を以て「死」を与えられるなんてよくある事。
やはり自分を大切にして有るべき姿で居るべき場所で生きていくことが大事✨✨✨
気分が悪くなる映画でした。
まず最初に、ホラー映画ではありませんでした。単なる2時間越えのカルト描写でした。
確かに、あの生活を何百年と続けてきたんだから、それが文化だと言われれば、フラットな立ち位置って難しいな…くらいは考えるところはありましたが、観ていて気持ちが悪くなりました。見た目もそうですが、それ以上にそのシチュエーションに。考える以前に自律神経が乱される感じです(笑)
そして、これを映画にするという製作陣の意図はもっと気持ち悪いと思います。
こういう映画を作って世に出す意味がわからず悪い意味でのモヤモヤを引きずって帰る羽目になってしまいました。
カルトが好きな方の見方はまた違うのかも知れませんが、私の「文化」には合いませんでした。2度とこの監督の作品は観ないと思います。
俺は大爆笑した
終盤の展開、起こっていることはホラーなのにそのシュールさから笑いをこらえるのに必死だった
こらえたのはそのシーンをホラーと感じる人がいるだろうと思い、笑い声を聞かせるのは失礼だと思ったからだ
もし他に誰も観客がいなかったら俺は手を叩いて笑ってただろう
人によって感じ方が変わる映画だと思う、俺の前の席にいた女の子は泣いていた、ぜひ観に行って欲しい
ただしカップルで行くのはオススメできないよ
ホラーを見慣れている方にはある意味でシュール
普段、私はホラーなんて観ないのだが、ここ最近の仕事やプライベートの多忙にリフレッシュしようと、今回この映画を事前知識なしで観ることにした。
‥が案の定、途中から色々な意味で胃がムカムカしてきて、リフレッシュ失敗と観賞直後に思った。
それでも帰宅後に思い返してみると異物混入シーンや謎コミュニティの踊りなど、しっかり終盤まで笑えるネタが散りばめられていることに気付く。
映画製作陣はもしかしたら笑いをとることも考えていたのだろうか?🤣
それ以外、ストーリー性や監督の意図やメッセージは何なのか、私には分からない。
追記として、観賞後に鑑賞席の照明灯が点灯と同時に隣の席の友達連れの女子の「ハイ、ハッピーエンド❗️😁」の一言に苦笑を禁じ得なかった。
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