ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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【明るすぎる白夜の下の、唯一無二の”集団パラノイア”】
アリ・アスター監督は、つくづく”因習”、”継承”というワードがお好きだと見える。
そこに”A24"が絡むのだから、普通ではない作品になるよな、と思いながら独特過ぎる世界感にどっぷり嵌る・・。
物語は、序盤から、不穏な空気が立ち込める。
家族を事故?で失ったダニー(フローレンス・ピュー)は失意の中、彼氏のクリスチャン(ジャック・レイナー:久しぶり)の誘いで彼の友人達(含む、ウィル・ポーター 君がいるだけで、怖そうだぞ・・。)たちとスェーデンの”どこか”で行われる祝祭に参加する・・。
ほぼ一日中明るい土地で行われる、数々の因習を見ているうちに、こちらまで”何かを飲まされたかのように”脳内トリップ”していく。
”私、今を何見ているのかな?”
白を基調にした、貫頭衣のような衣装が印象的な人々の姿。(刺繍された花柄及び幾何学文様が素敵。一着欲しい・・。)
妖しいが、美しい。美しいが、妖しい・・・。
<見事に夏至祭の”サクリファイス”になっていく”外からの訪問者達の姿”も印象的な、アリ・アスターワールドを堪能した。>
ー 今作、地元のシネコンでまさかの上映。
いそいそと足を運んだが、当地では良い感じの客の入り(3割位かな。)で少し、ホッとして(何故?)劇場を後にした作品。ー
省みることの外側にいる人間
気持ち悪くなる映画
まず、気持ち悪くなった。
始めのほうの車が走っている時に上下が逆さまになるシーンや、会場に向かう人たちを上から見下ろしながらカメラがぐるぐる回るシーンなど
「この映画は気持ち悪くなりますよ」というサインだったのかもしれない。
なぜこんなにも嫌悪感を覚えるのか。
それは我々がいつもの生活で無意識に触れないようにしていることを、この映画は普通に見せるからだと思う。
死、性、近親相姦、ドラッグ
どこかタブー的なところがあるものたちがいとも容易く行われる。
崖を登る時に「飛び降りるかも」と誰しも思ったはず。
でも、「まぁ違うだろうな」とそうなって欲しくないと思う。
でも普通に落ちる。
始めのほうに、陰毛を食べさせたりして最後は結ばれる的な絵があった。
誰しもが「この通りになるんだろうな」と思い、「でもそうならないで欲しい」とも思う。
でも普通に性交をする。
胸糞悪いという表現は合わない、なんとも言えない嫌悪感にやられてしまった。
美しすぎて狂いすぎて良い意味で二度と見たくない
凄いぞ!!この世界観!!!
わかりやすい人生の参考書
凄く現実的な作品でした。小さな世界で人生の縮図を見せられている気分になりました。人の命は有限であり、群れる生き物だからこそルールがあり、学び悟り次世代へ引き継いでいく。とてもわかりやすく表現していました。
ただ…見知らぬ村の戒律を見せつけられている観光客を、お金を払って私が見てるっていう滑稽さ。たまりませんね。ドMではありませんが。
あれだけグロいシーンを目の当たりにしながらも、最後はダニーが笑顔になれて良かった、ペレは良い家族になれるだろうな、とハッピーな気持ちになれたのが不思議でした。
久々に。。
カルト/オカルトじゃない、オーガニックホラー
夏至云うてんのに冬で始まる白いゲットアウト
ゲットアウトとテーマは違うけど。
ヘレデタリーとはまた違ったテイスト。
英語間違ってる?と思ったタイトルはスェーデン語でミィドソンマルと読むらしい。
ホラーではないがグロ映像とボカシありのセックスシーン(裸の女性陣に囲まれながら)や全裸男性がウロウロするのでR15+指定。スリラーとしてみた。ブラックコメディ?違うような。。。
スェーデンの山奥にあるコミューンという設定。ハンガリーブダペストがロケ地なのか
パニック障害のあるメンヘラ女子とその彼氏と男友達大学生3人のうち一人の故郷の祝祭を見に行く夏至の9日感。
人類学異文化研究の論文の為、と言いながらドラッグにフリーセックスを期待して来てみたらさあ大変!
正に白日夢を見ているかのような気分
人間の一生を四季に分け生命はリサイクルされているという輪廻思想のコミュニティ
最後は笑顔で〆てもらわんと!な流れで納得のラストではあるけど、あれを見てハッピーエンドと捉えられるほど思想には入りこめなかった笑
崖から飛ぶ前ぐらいはリコーダー音色で睡眠導入されたけど、それ以降はゾワゾワさせてもらったしでかいスクリーンで観られて良かった。
トリップ映像も良き。素面で観ない方がトベるかもww
祝祭のクライマックスの炎には女王の笑みがよく似合う
どうやら『ハウス・ジャック・ビルト』を観ていたおかげで免疫ができていたようで、比較的冷静に鑑賞できました(ホッ)。
そうでなかったら、なんでこういう映画を作るんだろう、と悩んで終わってしまうところでした。
ネットで調べてみたら、実際のスウェーデンの夏至祭から、木材のポールとかハーブの香りといった類の祭りの道具立てのようなものをうまく取り入れているようですが、このお話のテーマらしきものとスウェーデンの伝承とか習慣が関係あるのかどうかは、残念ながらサッパリ分かりませんでした。
で、まったくの思いつき、こじつけ的な読解を試みました。
祝祭と死。
現代に生きる我々にはなかなか結びつけて考えるのが難しいと思いますが、病気や老いからくる衰えや死への恐怖から逃れる医療手段のない時代の人たちにとっては、ムラ全体が高揚感と熱狂に包まれるタイミングに命を断つこと、しかもそれが次の命に生まれ変わると信じられるのであれば、あのシーンも決して荒唐無稽なことではないと思います。
命は繋ぐものであって、いちいち悲しむものではない。
現代といえども、自給自足の中で得られる限られた栄養源しか摂取できない食生活と科学的な医療を施すことができず、ネットもテレビもなく、外の世界と遮断された環境で暮らしていれば、病気や老いの苦しみは昔とさほど変わらないはずです(村人たちがみんな健康そうだったので、そうは見えませんが😅)
しかもあのコミュニティの中では、全員が家族なので、直接的な身内への特段の悲しみ、という概念は薄くなります。
ついにあのムラの人たちと同期したダニー……悲しみや嘆きの咆哮を合唱のように周りの人たちが奏でることで頭よりも先に身体的同化が進んだのだと思います。
ムラの女王がムラの祝祭のクライマックスの炎を眺めながら、恍惚感漂う笑みで応えるのは、当然のことなのでしょう。
カルト映画化!
明るいのに
気分が悪くなる美しい狂気。
特に怖いということはない。
物語が進むに連れて、
村人たちの狂気の世界に引きずり込まれて
いくが、背景が常に青空と気持ちの良い原っぱで
狂気と対極構造が出来ている為
逆に美しさを感じてしまう。
またルーン文字など神話的要素を絡めることで
現実離れしていることを常に意識させられるので
、これがここの常識だと許容さえしてしまう。
映像や人物・音楽など気持ち悪く描かれいるが、
良しとして見れてしまう不思議な映画である。
この映画の最大の魅力が、醜悪を極美にかえてしまう映像手法だろう。
欠点としては物語に爽快感がなくダラダラと進み
あくびをするほど暇な点。
また、意味が明言されないため想像で補完していく必要があり釈然としない点。
伏線があちらこちらに散りばめられているので
想像できるようにはなっているが。。
なんだこれ?という体験がしたい人だけ
見るべき作品。
確かに見たことがないテイストは味わえる。
Happy midsommar. 超カルト!
うーん、何とも言えず気持ち悪かった作品でした。高い評価も理解できる。反面、低い評価も理解できる。そんな感じの希有な作品です。
まぁ、カルトって怖いな~っと思ったのが正直な感想ですね。カルト信者の方には申し訳ないですが、個人的にカルトって苦手です。閉ざされたコミューンで独自の文化が生まれたという設定でも、あの文化にはちょっとついて行けませんでした。ペレさんが友人を祭に呼んだ時点で生け贄要員確定ですし。「悪魔は優しい笑顔でやってくる」を体現しているペレさん。うーん、ろくでもねぇ。後、直接的な描写はなかったのですが、カニバリズムもありますよね?それとあれだけ薬に長けているのならわざわざ飛び降りしなくっても良いような?
あの中にハマってしまえば最後のダニーのように幸せになれるのかも知れませんが・・・だってカルト宗教にハマっちゃう人っていっぱいいますし、自分1人より周りと共感して流されてしまったがよっぽど楽ですしね。でも、あの風習を一番最初に考えた人は頭おかしいと思います。
フローレンス・ピューはスゴく良かったですね!もう本当にパニック障害になってるように見えました。何と言っても最後の笑顔!メイクイーンの話が出た時点でダニーがなるんだろうなぁってのは想像できたのですが、クイーンがよく似合ってたと思います。最後の歩く姿は「花ゴジラ」といった様相でした。
日本人にせよ、アメリカ人にせよ、大半の人は何処だよスウェーデンって?っという感じではないかなと思います。ヨーロッパでも北欧の、特にノルウェー、スウェーデン、フィンランド辺りの順番って馴染みが薄い分わかりにくいですよね。でも、本作観たらスウェーデンには行かなくっていいかなっと思う人が確実に増えるのではないでしょうか?そんな気分になる作品でした。
北欧版グリーンインフェルノ
へレディタリーからアリ アスター監督を知り本作を鑑賞しました。
正直へレディタリーに比べてマンネリした印象だったかな…もっと攻めた演出、話の展開があっても良かったと思う…
舞台は未開の地のジャングル…ではなく北欧の山奥の集落でこれまで誰も取り扱ったことのない白人の土着の風習、ある種のタブーに踏み込んでいる。所々深堀したくなるような興味をそそる部分もあるがまあフィクションなので多少無理があるよな‥と思うような風習の設定だった。(村の老人が崖から飛び降りるのは実際にそういった伝承があったらしいが)欲を言えばもっと心臓を抉ってくるような演出が欲しかった。
パンフレットの装丁も洒落っ気が効いてて映像、舞台設計、衣装制作のクオリティーも高い。話の中身自体は前述したとおりマンネリしたものだったが北欧の民俗学や舞台美術には興味をそそられるものがあるので是非足を運んで観てみてほしい。
独特な怖さ
「ミッドサマー」
すごい映画だった、、。 なんだろう、なんて書けばいいのか。笑
いや、映画として面白かった!
アリーアスターが描く怖さが独特。ヘレディタリーは終始、画面が暗い世界観だけど、本作は眩しいぐらい明るくて、太陽、村の人たちの笑顔が怖いし、花でさえ、ちょっと気持ち悪いってなった。
グロさレベルでいうと、グロいシーンは思ったより多くはないけど、エグい。。 しかし、このじわじわくる恐怖心の引き出し方、天才かよ。2時間40分と長いけど、全く長く感じなかったし、作品としては傑作だなって思う。
だが、笑
今の社会や文化からしたら、非道徳過ぎておすすめできないよね🤣グロいとかグロくないってより、そこが無理な人はこの作品は無理だろうなぁと思う。
この映画の何が1番怖いかって、人間の解釈や意味づけで、信じられない残酷な行為でさえ尊いものとして捉えることができるということ。いや、マジでこわい。
カップルで観に行かないほうがいいというのも、確かにそうかもとも思った。
でも、女性がスカッとするとかそういう感想多く見かけるけど、私はそこまでスカッとできなかったかも。
登場人物の誰に感情移入するかで変わるだろうと思うけど、監督もインタビューで言ってますが、この映画は主人公ダニーの視点、主観で描かれているから、ダニーから見た世界が描かれている。ダニーが善として捉えるものは善だし、ダニーから見た悪は悪。ダニーの救済物語的な。
視点を変えたら、ただの地獄。
わたしは主人公に感情移入できなかったパターン。
確かに、論文のあたりとか彼はクズだなと思ったけど、彼は彼女の傷みを背負えるほどの器がなかっただけの話。弱い人間だけど、悪人じゃない。そういう人の弱さみたいなものを悪として捉えてしまったら、この世界どうなるんだろうかとか考えてしまった。
一方で、彼女の彼への依存心も正常にはみえなかった。
彼は同情。
彼女は依存。
私は登場人物に感情移入できなかったから爽快感もなかったけど、同情と依存だけでつながっている別れられないカップルの破局物語として観るとそれもまたおもしろいと思った。
あと、映画の中で出てくる儀式とかも実際に存在していた儀式を参考にしていたり、数字の意味だったり、いろんな細かい演出に意味があったりするみたいで、そこを見終わったあとに調べたりするのおもしろいのかも。
とりあえず、ぜひ観てくださいとは言わないが。笑
なかなかすごい映画です。
ビジュアルの面白さ、内容の醜悪さ。
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