「角隠しのルーツがここに!」マレフィセント2 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
角隠しのルーツがここに!
嫁入りするのはオーロラ姫(エル・ファニング)ですが、ゴッド・マザー=マレフィセント(アンジー)は嫉妬や人間に対する怒りが未だ収まってない感じなので、文鎮高島田を模したかのような黒い布(実際は違います)で覆ってあげた。ツノはミヤマクワガタのように雄々しい最恐ヴィランのマレフィセント。前作でオーロラを介して平和な心と究極の愛を魅せてくれた彼女も城に招待されると、言葉がたどたどしかったのが笑える。「ほ、本日はドモ、し、招待してくれて、ありがと・・・」(実際は違います)。
この作品を観たこどもに「さて、悪者はどーっちだ?」などと質問してみたくなる。大人の目で見ると、マレフィセントがヴィランなのは前作の前半まで。今作では完璧に独裁者イングリス(ミシェル・ファイファー)に変わってます。
さらにこの映画はもうアンジーが作り上げたようなもの。アジア系も多いし、MIYABIだって出演してる。差別撤廃、愛こそがすべて、戦争反対というテーマも聞こえてきそうですが、反戦に関しては前作よりもトーンダウン。それより、民衆の心を無視した独裁者が権力を掌握したらどうなるか?という愚かさを描いていて、「国民に恐怖心を植え付ける」という言葉が重くのしかかってきます。あぁ、現代の為政者たちにも同じことが言えるね!と発言する小学生がいたら秀才です。たまにいます。
終盤でディアヴァルが烏と熊を融合させた巨大モンスターになったり、マレフィセントも最終形態に変身するところは震えがくるほど興奮させられました。それにしても鳥人たちが黒かったり派手だったりして、ディズニーらしい綺麗な映像に圧倒されました。予告で『アナ雪2』の映像をさんざん見せられたこともあり、ツムツムを2年ぶりにプレイしたくなってきました。フレンドの方、ごめんなさい。さぼってました。