劇場公開日 2020年1月24日

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「無心で鑑賞すれば面白い個性派ミュージカル」キャッツ みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0無心で鑑賞すれば面白い個性派ミュージカル

2022年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

これほどの作品だとは思ってもみなかった。本作は、大ヒットミュージカルの映画化作品であり、ミュージカルの圧倒的なパワーに心が揺さぶられる作品である。但し、設定が特殊なので、先入観、固定観念を捨てて無心に鑑賞しないと、作品の世界に入り込むことができない。

本作の主人公は、ある夜、ロンドンの街で飼い主に捨てられた白猫ビクトリア。彼女は、街に屯する猫たちの仲間に加わる。その夜、年に一回、猫たちの中から生涯をやり直すチャンスを得る猫を選ぶ選考会が開かれる。我こそはと選考会に立候補した個性的な猫たちが、渾身のパフォーマンスを魅せていくが、予想外の出来事が起こり選考会は混乱していく・・・。

序盤を観た時は、正直、これは外れかなと思った。冒頭に懇切丁寧なナレーションがないまま、いきなり猫たちの個性的な物語が始まるので、作品が掴み切れず悶々となる。しかし、次第に、物語を通して、その夜に開かれる選考会の意味、選考会に立候補する面々が明らかになり、作品を掴むことができる。

中盤以降は一気に作品世界に入り込むことができる。舞台でミュージカルを観ているような臨場感で、個性派ミュージカルを堪能できる。猫の動きを模した躍動感溢れるダンスも良いが、何と言っても歌が素晴らしい。曲、詞に加え、演者達の歌唱力に魅了される。感情を込めた歌声が心に響く。

選考会という設定はベタだが、選考会に立候補した面々のパフォーマンス、立候補理由が歌とダンスで上手に表現されていてユニークで面白い。作品のアクセントになっている。

主人公である白猫ビクトリアは新参者であり、第三者的立場で猫たちを観察し、物語の案内役を担っている。彼女の存在がラストシーンへの伏線になっている。ラストシーンは、そう来るかという意外な展開であり、感極まって涙腺が緩んでくる。生きる力を貰うことができる。

本作は、無心で観ると作品の世界に入り込むことができる。感性が試される作品である。

みかずき
LaLaさんのコメント
2022年8月28日

みかずきさん(^^)/おはようございます。
返信をありがとうございます。

そう、まだレビューできてなかったです(^^ゞ
劇場で鑑賞はしていましたよ⭐

先日、久野綾希子さんの訃報が悲しかったですね。
思い出していたら みかずきさんのレビューを発見
劇団四季の舞台「キャッツ」は一度だけ観ています。
キャッツでは主演でしたから
ウエストサイドはマリア役も・・

名曲が甦りますよね。
素晴らしいレビューをお届け
ありがとうございました。
みかずきさん
これからも、お好きな作品を
ご覧くださいね。
また、共感作品で(^^)

LaLa