「ニャンニャンニャンの日に鑑賞」キャッツ なおさんの映画レビュー(感想・評価)
ニャンニャンニャンの日に鑑賞
原作、舞台版、過去映像化版いずれも未見。
事前にキャストを拝見した時点で、敬愛するジュディ・“クイーン”・デンチ様とイアン・“ガンダルフ”・マッケラン様の共演かつ猫耳ということで、興奮しておりました。スクリーンでは久々のジェニファー・ハドソンさん、そしてジェームズ・コーデン&レベル・ウィルソンのぽっちゃり歌うまコンビも参加ということで、かなり期待していました。全米公開前は「もしかして興収で『スター・ウォーズ』を脅かすのでは?」と考えた…そんな時もありましたが。
ストーリーがないのは構いませんし、猫のビジュアルは許容範囲でしたが、編集と撮影は大部分が気に入りません。歌とダンスパフォーマンスが最大の見せ場であるはずなのに、それをなかなかじっくり写していただけない。「足下切るな」「歌唱中に歌唱者以外のアップがそんなに必要か」「群舞は俯瞰でみせろ」「カット割すぎ」とイライラ感が募ります。途中ゴミ捨て場からシームレスに線路へ移った場面で「やればできる子じゃないの」と思ったのも束の間、次のカットでいきなり列車内に変わっていて、腰砕けになったりと散々です。さらに最後のデンチ様がこちらに語りかけてくるのも長過ぎです。ああいうのはサラッと仄かして、あとは客に自由に解釈させればいいのです。「デンチ様がいっぱい写ってる!」と喜ぶニッチなファン向けサービスカットなのでしょうか(違います)。キャスト陣の歌やパフォーマンスはハイレベルなのだろうと思いますが、それが今ひとつスクリーン上で映えていないもどかしさで終始歯噛みしておりました。
とはいえジェニファー・ハドソンさんはやはり素晴らしい歌声ですね。もっと映画に出ていただきたいです。それとレベル・ウィルソンさんはとてもかわいいと思います。