劇場公開日 2020年1月24日

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「バランスが悪いけれど・・・結局感涙」キャッツ yuriさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5バランスが悪いけれど・・・結局感涙

2020年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖くて観るのをためらっていました。人面猫が、ではなく、酷評しそうな自分が、です。
舞台のCATSは観たことがありませんが、映画版のビジュアルが不評な訳は分かります。
だって、特撮(特殊メイク)というのは、狼男ならばオオカミの恐ろしさを、ハエ男ならばハエの気持ち悪さを再現しますよね。その点、「ザ、フライ」は満点でした。
この監督が再現しているのは猫の可愛らしさではないです。
衣装やメイクは簡素にしてあとは観客の想像力に委ねる、という手もありますが、これだけ技術が発達してしまうとそうもいかないのでしょう。でもあれだけ毛並みや尻尾に凝るのなら、顔の造形の方も、せめて鼻を変えるとか、耳をもっと大きくするとか、ほっぺの毛をふんわりさせるとか、もう少し猫に寄せて可愛くする必要がありました。

ゴキブリの行進やネズミたちは、気持ち悪いというよりセンス悪いなーと思いました。ディズニーアニメのレビューシーンによくある感じでダサいんです。(ディズニー自体は嫌いじゃないです)わざわざ人に演じさせてまで入れる必要はないと思います。

ああでも、それだけで酷評するのは勿体ない!!
アメリカの批評家が、ジュディ・デンチが登場する度に失笑がもれたと語っていましたが、そんなことはありません。先入観でお眼々が曇っているのでは?私は彼女の登場以降ぐっと面白くなったと感じました。
一人一人の猫の演技は良かったし、バレエの動きはとてもきれい。歌だって、メモリーでは涙が止まらなくて困りました。結局は、なかなか良かったです。私は駄作ではないと思います。

この映画に限りませんが、ハリウッド映画って、エンドロールの配役名を大物から載せますよね。そういう所はちょっとイヤ。吹き替え版がどうなってるかは知りませんが、邦画なら、まず主役のヴィクトリアが一番上ですよね。

ゆり。