「映画化すべきではなかったミュージカル」キャッツ Michiさんの映画レビュー(感想・評価)
映画化すべきではなかったミュージカル
映画会社からライセンス許諾されて作られるミュージカルが多いのに、
当該作品は、「ミュージカルが映画化」された珍しいケースです。
一般的には、制限の多い舞台版ミュージカルを、
CG/VFXを使えば何でも出来る映画にするとヒットしないと言われています。
「マンマ・ミーア!」などは、稀な成功例です。
感想を一言で言うと、
「映画化すべきではなかったミュージカル」
と感じました。
今回の映画で、始まってすぐに、「動く耳としっぽ」に驚きました。
この点は、舞台では出来ない技で、さすが映画です。
そして、キャッツの特徴のひとつに、
「奇抜な衣装・猫化した人間」がありますが、
映画で見ると、なぜか驚きません。
見慣れてしまったのでしょうか?
もうひとつの魅力は、ミュージカルならではの、臨場感です。
意外な場所から飛び出してくる猫達や回転する劇場などは
残念ながら、映画では無理です。
また、そもそも、ミュージカルでも、ストーリーは貧弱であったのですが、
つまらなさは映画でも同じです。
でも、映画・キャッツの出演者は凄かった!
さすが、映画版だけあって、金をかけている。
主演の猫は、英国ロイヤルバレエ団プリンシパルだ!
(どうりで、バレエは凄かったが、歌はちょっと)
その他、グラミー賞のテイラー・スウィフトまで、ちょい役で出演していた。
また、キャッツの代表歌「メモリー」を歌ったドリームガールズの彼女なんか
鳥肌ものの歌唱力だ!
しかし、
「本格的なミュージカル」は、日本市場では残念ですが、ヒットしないでしょう。
実際、
初回の週末興行成績も、初登場1位でしたが、2週目では、2位に陥落していました。
PS:ミュージカル「キャッツ」は、1981年にロンドンで初演され
日本でも、1983年に初演されました。当時は何もなかった西新宿に
キャッツシアターを仮設していました。(懐かしい。。。)
2019年時点の観客総動員数は、7300万人とか8100万人とか言われています。
Michi