劇場公開日 2020年7月24日

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「頑張るということ」アルプススタンドのはしの方 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0頑張るということ

2020年9月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

評判が良いこの作品が遂に我が街にもやって来ました。
序盤はグダグダとしていて(良い意味で)、クスッと笑える部分があるといった感じ。
宮下さんがスクリーンの「はし」に見え隠れ。
その宮下さんが正式登場し始めて、ドミノ倒しのようにガタガタと。
登場人物たちの関係性も分かってきて、意外にもかなり深いところをついてくる作品だと気づきました。
これぞ青春映画です。
意外にも、あまり今まで注目されてこなかった「応援する側」に重きを置いていて、野球の試合の様子は一切無し。
それなのに野球を知らない僕でも説明や周りの歓声、吹奏楽の応援でしっかり情景が浮かびました。
音楽はなく、ずっと吹部の演奏と応援する声が聴こえているので、とても新鮮で、臨場感があったのが何より。
勉強、部活、恋愛って進研ゼミかーい⁉︎
ともかく、青春映画に必要な要素が全て詰まっているにもかかわらず、決して美化して描かない。
自分が「はしの方」の民だったからこそ共感できたし、一軍とのなんとも言えない空気感の違いもとてもリアルでした。
一軍でも努力して欲しいものを手に入れた。
しょうがないことなんてない。
みんな頑張ってる。
黒豆茶だっていい。お〜いお茶じゃなくてもいい。
スポーツの醍醐味ってやる側と応援する側がひとつになることで生まれる一体感、絆だと思っています。
スポーツ好きの人にも、知らない人にも、まんなかの人にも、はしの人にも観てもらいたい傑作でした。

唐揚げ