「何か間違っている?」ラバーボーイ Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
何か間違っている?
まず言っておきたいことは、映画の配給会社、名誉棄損となるかもしれないが、胡散臭い。AMGエンタテインメントという配給会社がエロアニメから始まったのは構わないにしろ、この映画のポスターに出ている方たちは、一切映画に出てきませんから! どこから引っ張り出してきたのかわからないけれども4年前の映画を安くたたいて御買い上げになり公開するのは、最近見たジェイク・ギレンホール主演の映画「Accidental Love(2015)」と同じやり方。
前置きはこれぐらいで、この映画、スラッシャー映画として成立していて、前出のギレンホールの笑えないコメディなんかと比べると格段に面白く、後半の通称:Lover boyに変身してからは、息をもつかせないシナリオでハイテクで守られた女性たちが暮らす豪邸をこれまた"Lover boy”が、ハイテクで打ち破っていき、駆け回るようにスピーディにそこに住むポルノサイトの女性さんたちを次から次へといろいろな手口で殺していき、またギミックを使ったゴア表現もクオリティが高いと個人的には思っている。ただし、これは仕方のないことかもしれないが、全裸担当の女優さんと半裸担当の女優さんで分かれているので、見ていて違和感は否めないし、主演の女優さんの潔さのかけらもないところが不満に残るものとなっている。
The fact is, I'm one of the fastest-rising entrepreneurs in America.
I'm no pimp.
I'm the Hugh Hefner for the 21st century.
ま~ぁ19世紀に仮にヒュー・ヘフナーがいたとしても彼にはなれないと思うが、この映画前半の部分と後半の部分が、かなり異なり、前半の部分だけを見ていると間違いなく、男性の頭の中で作られた20世紀張りのくだらない映画になっていたが......?
Lover boy-
What a stud !!
なんて挑発をする張り紙をドアに張り付けたものだから、サイトを見ていて、からかわれたと思った彼が、感情失禁をしてしまい、主人公のカイリーから豪邸に住む女性たちに怒りを爆発させるシナリオとなっている。
In Basement
Come & Get me
Lover boy!
いろいろと矛盾を指摘する方がいて、例えば、カメラのナイトビジョンをファインダーからは覗けないところや女優さんが靴下を履いていたり履いてなかったりしているところを指していたり、個人的にはカイリーがビリヤードキューをいとも簡単に折ってしまうところは、どうしても首をひねってしまう。
"虐め+からかい”というものがテーマのように感じる本作。映画情報サイト、BLAKECRANE.COMによると「オリジナルのモダンスラッシャーにレトロなテイストを加味することを映画に熱望しているファンは、ガールハウスで自分の好きなものを見る可能性がある。」また映画、テレビなどのエンターテインメント業界の情報を扱う週刊誌、ならびに隔月の特集誌、Hollywood Reporterの一部抜粋「トレバー・マシューズ監督は、そのたぐいまれなる才能から暴力の暴力を演出し、仮に観客が十二分に満足をしてないにしろ、映画のターゲット層は、適度に満足させることとなっている。」