劇場公開日 2022年2月11日

「作品に罪はないと言っても観に行くべきではなかった」ウエスト・サイド・ストーリー 015🎬さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5作品に罪はないと言っても観に行くべきではなかった

2022年2月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

一夜漬けでオリジナル版を観ました。それを踏まえてこの映画がどうだったかと言うと、
オリジナル版→社会的問題も内包した恋愛映画
今作→98%社会派作品とあと2%の何か

良かった点としては、オリジナル版でぼかしていた白人貧困層vsプエルトリコ人達の背景がより明確になっていたこと。
性同一性障害の『彼』の存在が要素ではなく、いち主要人物としてスポットが当てられていたなど、今の時代だからこそ描写出来る表現でリメイクされていたことでしょうか。
……てか、良かった点はそれくらいしかないです、すまんな巨匠。

悪かった点。
これは超個人的な観点ですが、主役二人に華がないことですね。
オリジナル版のマリアとトニーに比べると、なんで???と思っちゃうくらいのアレです。かと言って二人とも別にブサイクではないのですが、オリジナル版がどこからどう見ても恋人同士に見える一歩、なんて言うか兄と妹みたいな感じなんですよね……背の高さ的にもそうですが……。

あと、全体的にテンポが悪かったです。ミュージカル映画の割に今作は地の文が多く、社会背景をより詳しく説明してくれるという意味では親切でしたが、それ故にダンスシーンとの繋ぎの悪さが致命的でした。
更に言うと、この作品は米国版ロミオとジュリエットのはずですが、恋愛要素が薄すぎて全然ロミジュリに見えなかったです。
逆にマリアの兄貴とアニータの方がちゃんとそれっぽい描写が多かったですが。なんでだよ。

正直、なんでゴールデングローブ賞が獲れてるのか超不思議です。あ、これアカデミーノミネート作品でもありましたっけ?まあ好かんものは好かんです。

補足:この映画を観た後でアンセル・エルゴート氏の過去の一件を知り、気持ち悪くなってしまった……。やはりイメージって大切ですね。

BONNA