「再解釈 ウエスト・サイド物語」ウエスト・サイド・ストーリー ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
再解釈 ウエスト・サイド物語
申し訳ないことにオリジナル版は未鑑賞のまま本作を鑑賞。スピルバーグの名前は子供の頃から知っており、「ジョーズ」がサメ映画好きとしては最高の先駆者として今もこれからも称えていきます。
そんなスピルバーグの最新作はまさかのリメイク、名前だけは知っていたウエストサイドストーリー、最初の上映予定からはだいぶ遠のきましたが無事公開。吹き替え版で観てきました。
率直に言って面白くないな…という感想です。
先に良いところをあげていきます。とにかくダンスもといアクションシーンは凄かった。街を駆け回るダンス、銃を奪い合い舞うアクション、スカートひらりなタップダンス、シンクロ度の高いダンスなど、一つ一つが美しい画になっていてとても良かったです。背景も美しくて、ひとつの街の物語なのにそれ以上の壮大なものを観れたことに感激しています。
ただストーリーがまぁハマらなかったです。分断をテーマのひとつに置いてあるとは思いますが、人種だの国籍だのをとにかく随所に置きまくっているせいか、もうそれは聞いたよが作中何回も自分の頭の中によぎってノイズでした。きっとポリコレにある程度の配慮をした上で作られたんだろうなという箇所がよく観られ、そこに配慮してちゃなーと残念に思いました。
主人公たちの恋の物語もまぁ唐突で、気づけばキスをしていて、気づけば交際の話、気づけば逃避行の話など、起承転結の承転をすっ飛ばしているように思えました。日本人だからアメリカの文化と相反するものもあるとは思いますが、そこに引っかかりを覚えてしまったのは確かです。
前半はまだテンポの良し悪しはともかく楽しく観れるシーンが多かったのですが、語るものが増えすぎた後半はミュージカルシーンも少なくなり、重い話が続いていきます。画面も全体的に暗くなり、上映時間の長さも相まってかなりダレてしまった印象が拭えないです。
おそらくミュージカルという観点で観に行ったことが災いしたんだろうなと思っています。愛と分断の物語として観れば評価は違ったかもしれません。心に響くものが特にありませんでした。というか自分にこの作品を理解する頭が足りてないんじゃないか?と考えしまうほど観たその日1日はだいぶ悩まされました。何はともあれアカデミー賞は多くノミネートされているみたいなので結果がどうなるのか、楽しみです。
鑑賞日 2/11
鑑賞時間 11:30〜14:25
座席 M-9