「案ずるより産むが易し」だれもが愛しいチャンピオン ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
案ずるより産むが易し
田舎で小さい会社を経営してる僕の友人が、最近、あることでたまに連絡してくる。
発達障害の従業員を雇ったというのだ。
それで、その日常の工夫を説明してくれる。
彼は、昔、雇っていた従業員が自己破産しそうになって、一緒に悩んで、自分は鬱になりかけて、心療内科に通ったこともあるような、僕からしたら根っからの善人だ。
説明を聞いていると、大変さが伝わって、僕が彼にかける言葉は、社会的意義があるとか、そんな、ありきたりのものだ。
だが、彼からは、個性だとか、多様性だとか、一般的にテレビなんかのメディアで取り上げられそうな美談のような類いの話しは一切なく、どのように工夫するかに終始してて、少し楽しんでいるようさえ感じられるのだ。
背景には。田舎の人手不足もあるのかもしれない。
しかし、日進月歩。その従業員も会社に溶け込んで行ってるふうだ。
個性とか、多様性とか、意義は当然大切かもしれないが、案ずるより産むが易しなのかもしれない。
この映画、あるところでは、感動ポルノかみたいな取り上げられ方も危惧されてたようだが、そんなことはない。
ゲラゲラ笑って、その先にある優しさとか、そして、更にその先にある、一体、個性とは何なのかとか、泣きながら色々考えさせられる作品だ。
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