劇場公開日 2020年7月3日

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「誰しもが経験する音楽による目覚めを鮮やかに描く」カセットテープ・ダイアリーズ galarinaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 誰しもが経験する音楽による目覚めを鮮やかに描く

2025年11月11日
PCから投稿

父の言うことが絶対という家父長制と移民差別のある社会で
悩み、もがくパキスタン人青年がブルース・スプリングスティーンの音楽によって
目覚めていくという話なのだが、なんといっても肝は
これが1987年の話であるということだろう。
時はエレクトロポップ全盛時代。
映画の幕開けはペットショップボーイズ、大学構内で流れているのはレベル42、
女子学生のファッションはバナナラマ。
ブルーススプリングスティーンはオヤジが聞くダサいアメリカンロック。
しかし、誰も耳を傾けないものに自分だけが真理を見出した時の高揚感といったら。
そんな経験を持つ人は少なからずいるに違いない。
イギリス製の青春映画のいいところは、主人公が惹かれる女の子にパンキッシュな子が多いところだ。
タータンチェックのシャツに帽子をかぶり、政治活動が趣味でデモをする。
いかにも、良質なイギリス映画だなあと思う。

galarina
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