「心に染みる物語」カセットテープ・ダイアリーズ トミジュンさんの映画レビュー(感想・評価)
心に染みる物語
この物語は誰にでもある若く多感な時期にいかに新しい発想に出会ったり
人に出会う事が重要かを描いていると思う
パキスタン系の主人公は詩や文章を書くのが好きな青年で
地元で差別に遭いながらもイギリス人の友達に守られたりしながら日々を生活してる
そんな時たまたま知り合った同じ有色人種の人間にブルース・スプリングスティーンの
音楽を紹介され人生が変化していく...
主人公がパキスタン系で差別の問題を提示してて
イギリスはあまり差別がなさそうな印象だったがそうでもないということと
やはりどんな土地でも差別は起こり得るんだと言う事を再認識した
そして何と言っても音楽の力
ここではブルース・スプリングスティーンがその核として描かれているが
人それぞれ大切な心動かされる音楽はある物だと思う
そしてそうゆう音楽が心の栄養となって人を輝かせる事もあると思う
音楽を通じていろんな事柄を知りそれらをどう解釈するかを知り
そしてどう行動したらいいかを提示してくれるのが良い音楽なんだと思う
主人公は歌詞を通じ影響を受け新しい生活への脱出を試みるが
父親もまた若い頃そうであった事を理解する
若い頃の職業の選択、やりたい事、恋愛、人種の壁、社会の中での自分の確認など
誰もが通り迷う時期を鮮明に描きながらも爽やかな味わいの良作だと思った
音楽好き、進路で迷ってる人などには是非観て欲しい作品
そして書き忘れていたが重要なのは
この主人公の才能を見出した先生だと思う
才能を愛でて育てたこの人の存在がなくては
この主人公みたいな人物は生まれえないと思う
いかにどんなジャンルでも師、先生と言われる人が重要かを痛感する
そして音楽を通して伝わった思想が
今度は映画を通して私に伝わる
そんな文化の素晴らしさを体感できる作品だと思った