犬王のレビュー・感想・評価
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3種の神器の刀のカタカタ
映画は面白かったです。
見落としたのかもしれませんが
作品の重要な起点だった3種の神器が、
結局、平家の呪いが解ける度に
どこかにある3種の神器の刀が
カタカタしてたけど、結局なんもなかった。
なんか置いてけぼり。
犬王が、足利をうけいれて、友魚は最後まで
抗った。この違いがわからなかった。
その上でのラストシーン。
ちょっと腹落ち悪し。
甘さが残る
室町時代に実在した猿楽師の犬王(アヴちゃん)。本作が創造した琵琶法師の友魚(森山未來)。2人の異才の友情を軸にしたロック絵巻。
犬王のキャラクターのデザインは独創的で、その身体の変化とともに声を変えたアヴちゃんの演技は出色。
森山未來も巧かったが、あれほどの身体表現力を持つ役者を、声優として起用するのが果たして正解なのか、疑問だった。
意見が分かれる作品だと思うが、僕は評価を下げた。
まず、脚本が甘い。
冒頭で語られた平家の怨念、草薙の剣(三種の神器の1つ)や、犬王の父が取引をした目が光る面など、回収されない伏線が多すぎる。
特に面のことも含めて、犬王の父のことは、“犬王が犬王となったこと”に深く関わっているはず。あまりに説明不足ではないか。
また、彼は面と取引して芸を極めたはずなのではないか?この点も描かれないと、彼が滅びたことの意味も理解できない。
さらに言えばラスト、足利義満の前での舞台について、犬王は、“比叡座として”招かれているのもよく分からない。犬王は犬王として(比叡座とは別のものとして)活動してきたのではないか。
その足利義満の前での舞台では、犬王と友魚は共演するが、それまでの活動は別々でおこなっていたはずだ。なぜ、最後は共演することになったのかも分からない。
このように、説明すべきことが説明されず、また、伏線が回収されず、その結果、ストーリーから得られるカタルシスは減退してしまっている。
いや、そんな細かいことは気にするな。
本作は脚本ではなく、演出で観るべき作品だ、という主張もあるかもしれない。
見どころは2人のライヴシーンだ。
当時の技術的に出来るであろうことから想像した演出は、びっくりするようなアイディアに満ちていて楽しい。
ただ、なぜエレキギターが鳴るのか?
または音階については邦楽のもので作曲することはできなかったのか?
もちろん、難易度も上がるし、観客にとって親しみやすいものにはならない可能性はある。だが、“日本土着のグルーヴ”をロックやポップスと融合させた前例は、決して少なくない。
音楽は、本作のキモだ。もう少し深められなかったか。
さらに問題は、エレキギターの音を入れ、西洋音楽の音階で作った結果、あまりにもクイーン、というか映画「ボヘミアン・ラプソディ」に似過ぎてしまってはいないか、という点。
リズムも(ドンドンパッ)、ライヴでの使われ方も(観客と一緒に手拍子)、クイーンのWe will rock youにそっくりな曲があった。これでは「パクり」と言われてもおかしくはない。もう少し距離を取るべきだと思う。
犬王が、芸が上達するごとに身体が変化するという設定は、手塚治虫の「どろろ」に似ている。ここも説明不足で、なぜ芸の上達とともに身体が変化するのか、わからない。彼が、あの身体で産まれてきたのは「目が光る面」の仕業で、それは犬王の父の芸の技術と引き換えだったはずだ。
彼の身体が変化するとともに、父親の芸は下手になっていった?(そう見えなくもない場面もあった)だが、もしそうだったとしたら、「目が光る面」は報酬を得ていない、ということになる。やはり、ここも設定が甘い。
脚本でも演出でも、本作を貫くのは「名前(や名誉)を与えられたこと(正史)」と「自分の名前は自分で名付けること」の対比と言っていいだろう。
この対比は分かりやすく表現されていたと思う。
ジョーカーに見えた
映画自体は素晴らしいです。独特な世界観で、音楽もまずまずでした。
しかし、ラストが良くないです。犬王のパートナーである友魚が打ち首になった後、犬王が足利吉満に体面する時、上げた顔はジョーカーのように見えました。
犬王は足利吉満に従ったのです。友魚を見捨て、権力者に従う行為は、ジョーカーの行為と変わりありません。その後のシーンも偽善者に見えてしまいます。
映画自体は素晴らしいので、そこだけ少し惜しい作品でした。
めっちゃ良かった。泣いた。
友魚は「俺達はここにいる!」って言って散っていって、
犬王は、守るべきものの為に道化になった。
この作品の何が優しいって、
犬王に投げられていたはずの、罵倒、侮蔑の場面がほぼ描写されず、
友有を失った事を知って絶望したであろう場面を描かず"歴史に残らなかった"っていう表現にしたとこだと思う。
(友有を失った犬王が、ライバルに勝てる筈が無いもん、そうなるわ …っていう無常感は半端ない訳ですが…)
もうね、それに気付いた時ぎゃん泣き。
友魚が「俺達はここに居る」って言い続けてる段でボロボロに泣いてんのに、もう涙が止まる訳もなく…。
友魚はさ、めしいじゃん。
だから「俺達はここに居る」って言い続けられたんじゃあないかな。
「俺達を見ろ」って気持ちもあっただろうけど、
「俺達がここに居て何が悪いの?」って気持ちもあったと思う。
犬王はさ、多分小さい頃から心無い言葉を投げられて来てて、この世は地獄だって思ってただろうし、友有を守らなきゃって思ったんだと思う。
悲しくて、苦しくて、辛くて、やりきれない話だったけど、
友魚のことを、犬王が迎えに来てくれて良かった。
きっとすごくすごく探したんだよね。
めっちゃ泣いた。
辛くて悲しくて、めちゃくちゃに泣いたけど、
映画館から家までの電車の中でも泣いちゃったけど、
やりきれなかったけど、
友魚が「俺達はここに居る」って言ったのを、
忘れない。
って思った。
この映画を作ってくれて、ありがとうございます。
って思った。
映像や歌はよかった
アニメ版平家物語が好きだったことと、せっかくバンド風なら映画館で観たい!と思って鑑賞。
基本的にどんな映画に対しても、好きなところや共感できるところがあるので「見てよかったな」と思うことが多いタイプなのですが、今回は何というか…全く入り込めませんでした…。
多分、歌ってるボーカルさんが好きな人にはとても嬉しいんだろうなと思いますし、実際犬王役の方はとてもハマっていてキャラとしても素敵でした。
ただ、盛り上がるはずのライブのシーンでは歌の尺に合わせて全く同じ映像が繰り返されており、途中で飽きてしまいました。
せっかく動きや映像が綺麗なのでその分勿体ないなと感じざるを得ません。場面のテンポの良さって大事なんですね…。
ミュージカルということもあって、見るというより聴く映画なのかもしれません。
当時の時代の中では斬新で粋なライブ演出なことは確かですが、やっていることは現代のロックバンドとほぼ同じです。
その部分でどうにも真新しさに欠けました。
友魚が京に入って聞こえた音からメロディーを奏でているところや、犬王が見様見真似で踊りを始めて、幾らでも続けることを苦としない姿勢などはその道の人間の才能を綺麗に表現していたと思います。
お話の根幹にある犬王と友魚の繋がりに関してはとてつもないエモさを感じたので、また別な表現がされていたなら気持ちのいい映画になっていたかもしれないと感じてしまった次第です。
レビュー高めだったので楽しかった方が羨ましいです。
自分は乗り切れませんでした。
和風ロックミュージカル
和風のロックミュージカルが中心の映画でした。
人間の動きというか作画が独特なので、恐らく好みは賛否両論で分かれると思います。
自分は昔観てた忍空というアニメを思い出しました。あのアニメの作画に何となく似てる。
(あと変顔した時のGTOの鬼塚先生もちょっと思い出したw)
グロ描写もあるのでグロ耐性がないと観るのきついかもしれません。
自分は犬王の父が爆死するシーンにちょっとだけうっ…っとなりました。
鬼滅の無惨様みたいな事をせんでもええやん…と思ってしまいましたのでそこだけマイナスで。
動きは凄く良い、けど…
作品のほとんどがミュージカルといえるレベルで曲に合わせて動いてた。その当時の技術で表現できそうな演出技巧も素晴らしかった。しかし、ここまでの作り込みがありながら、音楽の構成が全く歴史と地域を考慮していない。せめてこれも当時の技術を踏まえた音楽からの演出であれば。犬王の名声が現代に伝わってない、断絶された理由も組ませて話が進んでいれば、ストーリーとしての説得力が高まっただろうに
途中からの音楽の跳躍を見ながら、自分が思い出してたのはAKIRAだった。AKIRAは強烈なアニメーションと共に芸能山城組という音楽ユニットを使った今までに無い映画を表現した。だからこそ歴史に残った。この作品もそれぐらい音楽に対して真摯で革新的な人が必要だったと強く感じた。この作品は色々革新的な表現があったとしても、その根源にある音楽への造詣がこの作品の時代的背景として考慮されてなく、単なるパフォーマンスとなってしまった。結果、歴史を踏まえる、歴史に残る作品にはなれなかった。そこがとてももったいないと思わせてしまう作品だった
解釈が非常に面白い
おおよそ700年ぐらい前のアーティストってどんな感じだっただろうって具合を現代に置き換えたら
こんな事して当時の人を魅了してたのでは?という空想がとてもいい具合に混ざり合っていて
それほど室町時代や犬王について知らない人にとって、こんなポップアーティストがいたんだという
全く予備知識を知らない人にとって良い見せ方ではあったと思う
なので予備知識がある人にとっては少しぶっ飛んだ話に思え好ましくないかもしれない。
どろろだったり魍魎戦記マダラだったりと大枠として失ったカラダを取り戻す物語みたいなのが
なんか好きだから
あっ!ココが源流なんだってハッとして、より犬王が気になりました。
しかし鎌倉時代もそうですが室町時代も乱世なのか諸行無常
悲しかったが
時を超えて見つけてくれるとしたら、そんな素晴らしい出会いはないと思えるし
今を持ってすればそこまで現世に恨みつらみを抱いて絶つこともそれほどないが
そうだとして700年も探してくれる友は私にいるだろうかと?
どこか不幸せなような幸福なような今のボクでは測れない物語であった
アヴちゃんの歌声が素晴らしいのでぜひ、良い音響の映画館で観て欲しい
ジャパニーズミュージカル時代劇
予告編を観ても全く内容がわからない映画。
私が一番好きなアニメ『四畳半神話大系』の湯浅政明さんが監督を務め、多くのレビュアーさんからも評価がかなり高いこともあって、かなり期待しての鑑賞になります。
結論ですが、面白かったけど他のレビュアーさんほどはハマれなかったという印象ですね。湯浅監督ならではの独特な映像表現や色彩感覚、幻想的な演出などは面白かったですし、ストーリーもあんまり複雑でないので理解できて楽しめたんですが、曲が私の好みから外れていたり、ミュージカルシーンのアニメーションに使いまわしが多用されてたのが気になってしまい、ミュージカル映画なのに肝心のミュージカルシーンがあまり楽しめませんでした。
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有名な能楽師の家に生まれたが、その奇怪な姿から仮面を付けられ邪険に扱われていた犬王(アヴちゃん)は、草薙の剣の呪いによって父親と自身の視力をうしなった琵琶法師の友魚(森山未來)と出会い意気投合する。ある時、犬王は自身の奇怪な姿は源氏に滅ぼされて歴史の闇に葬られた平家の無念によってもたらされていると知り、能で平家の物語を広めることで平家の霊魂を成仏させていく。友魚は犬王の波乱の人生を歌にして、彼の名声を広めていく。これまでに無かった斬新な舞や歌で人気を博していく二人だったが、室町幕府の将軍である足利義満(柄本佑)は意に沿わない平家の物語を流布する二人に嫌悪感を抱いていた。
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おそらく本作、源平合戦や能楽などの歴史を知っていた方が楽しめるんじゃないかと思います。
私は学生時代に日本史を履修していなかったので、残念ながらその辺の知識は中学レベルです。実在したらしいが詳細が不明な伝説の能楽師を描く本作、ファンタジー的な要素を多分に盛り込みつつも時代描写はしっかりしているため、ある程度歴史の知識が必要になっています。ストーリー構成自体は結構シンプルだったのであまり知識が無くても十分楽しめる脚本にはなっていたんですが、ところどころ「これ時代背景を理解して観たら面白いんだろうな」っていう描写が散見されたので、そこが私が本作に今一つハマれなかった原因かと思います。
また、劇中に何度も登場するミュージカルシーンに関しても、アニメーションの使い回しが多く、歌があまり私の好みではなかったので、少し残念でしたね。
これは完全に個人の好みの問題なので楽曲を高く評価している方が多くいらっしゃるのも理解できますし、女王蜂のボーカルである犬王役のアヴちゃんの歌唱力は凄まじかったのは感じられました。以前Youtubeの『THE FIRST TAKE』というチャンネルで、アヴちゃんの歌う『火炎』と言う曲を聴いたことがありましたが、男性でも出すのが大変な低音から女性でも出すのが大変な高音までを自在に使いこなす音域の広さと表現力に圧倒されたのを覚えています。本作のミュージカルシーンでもその歌唱力が如何なく発揮されていて、そこは素晴らしかったですね。
私個人としては多少の不満点はありつつ、その不満点を上回る面白さがある作品という印象でした。本作にノレなかった理由の大半が私の音楽嗜好と歴史知識の欠如によるものなので、本作を不満など微塵も感じずに楽しめる方もたくさんいらっしゃると思います。ミュージカル映画はサブスクではなく映画館で鑑賞してこそ輝きます。本作は間違いなく、今、映画館で鑑賞すべき映画だと思いました。オススメです!!
メジャー日本映画はアニメのみ新しい
私は今までよく日本映画のミュージカルや音楽映画に対する(ろくな作品がない、若しくは出来ない事に)批判(?)や疑問を口にしていたのですが、本作を観てしまうとその答えが簡単に見つかりました。
要するに、その類の才能は全てアニメ業界に集中していて、実写映画として製作しようとしてもその才能を集結させるだけの力が無いという事なのでしょうね。
アニメだと作ろうと思えばこうして傑作を生む事ができてしまうのだから、やはり日本のアニメ業界の力を見せつけられた気がしましたよ。
今世界で日本で誇れる(認識されているモノ)と言えばアニメしかないという現実をまざまざと見せつけられた気がしました。
本作なら当然世界に出しても通用するだろうし、逆に言えば世界が日本に求めている要素の詰まった高品質な作品だとも言えます。
更に言えば、本作ほど日本的要素を強く詰め込んで、その異国文化を海外の人にも理解しやすい工夫と内容でしかもハリウッド手法とは全く異なるテイストで面白く作られている作品であるということ。
ここからは、本作から脱線する話になりますが、結局2000年代以降の日本映画って、ハリウッド的な娯楽作品作りを日本の国内で試みても意味がなく、日本として勝負出来る強みのあるジャンルに特化して制作していく方向性にあり、ガラパゴス化であっても仕方ない国になってしまった事を認めなければならない時代であったということです。
今でも日本映画の代表を黒澤や小津の名前を出すトンチンカンな年寄りがいますが、世界の映画好きの若者は日本映画と言えばジブリを代表としたアニメしかないという事を、本作などは時代錯誤の年寄りに思い知らせる為の作品だった様な気がします。
てなことを、今の日本のリアルタイム映画ファン以外の年寄りに言っても、全く意味が分からないとは思いますが…、映画だけに留まらずそれが30年以上社会的停滞している今の日本という社会の現実であり、アニメは今の日本の象徴でもあり、その低迷した日本の中で世界に供給できる数少ない貴重なコンテンツであるということです。
しかし、普段から映画を観ない年寄りにこの作品を見せても全く分からないだろうなぁ~。
まずは、今の政治家達に見せてあげたいよ(苦笑)
まさに「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」だよな(爆)
この時代に生まれなくてよかった~
アニメが素晴らしいです。
もう、映像として観ているだけで楽しめました。
物語も、平家物語をベースにどこかもの悲しさがあって、好きです。
音楽は、和ものでいった方が私は好みでした。
平家物語がベースで、琵琶法師もでてくるのに、なぜ?と違和感ばかり残りました。
途中、ライブシーンでは心地よくて寝ちゃったりしました。
絶対的権力者が、芸術でも人の命でも好きにできていた時代。
犬王と友魚の生き方に自分を重ねてみました。
…命がけで自分を貫くって、しんどい。
そんなことをしなくてすむ環境に生きていることに感謝しました。
同時に、ロシアのウクライナ侵攻を思い出し、無念な気持ちになりました。
プーチンの周りの人も、命をかけて意見できない状況なんでしょうね。
せっかくの時代設定なのに
製作スタッフが凄いので期待して観に行きました。
イラストデザイン、アニメーション、歌声は素晴らしいのですが、肝心の音楽シーンが…
なぜ琵琶を弾いているのにギター? 打楽器だって、この時代のがあるでしょう。
ロックフェスまがいではない、もっと古い日本らしい音楽シーンが欲しかった。
躍動する身体 魂の叫び もうひとつの平家物語
音楽と踊り、謡い、語りが主体やから かなり観る人を選ぶかもしれないと思ったけれど
わたしの席の後ろには 小学生の低学年とお見受けする男の子が両親に連れられて座っていて、映画が始まる前まではお話してにぎやかだったのだけれど 映画の最中は静かに観ていて ご両親から「静かに観られてえらかったね」と褒められていて 彼は「もう一度観たい」と言いました。
平家物語やお能を知ったほうがより楽しめるかな?と思いきや 何も知らない小さな小学生の男の子も集中して見入る映画やから
何も知らなくていい
ぜひ劇場で、映画館で 犬王の物語を体感してもらいたい!と思う
というのも、この作品は家で小さな画面で見ていては良さが伝わらないかも…
ぜひ 大きな画面で大音量で観てください
まぁ音楽はロックで斬新さと熱狂を演出しているのかなとも思うけど、逆にロックは現代の感覚からすると斬新ではなく馴染みになっているから、そのあたりはどうだろう?とも思うけれど
熱狂を伝えるためには いいかな
でもたぶん、6月23日(木)までじゃないかな…映画館での上映 ロングランするといいけれど
6月19日(日)15:15〜MOVIX京都での上映はほぼほぼ満席だった。最前列が空いてたくらいで
上映が終わってから帰る時 観客のみなさんの雰囲気はいい感じだった
さっぱり訳がわからない映画 ということはないと思う
何かわからなくても衝撃を受けたというか
わたしは鎮魂の映画だ と思った
呪い
名前
運命
つながり…
平家物語
平家の魂の鎮魂、成仏、浄化…宇宙に還る…
そんな映画だから
ぜひ劇場に足を運べる人は上映されている間に急いで観に行ってご体感くださいませ
ストーリー部分とライブ部分で評価分かれる
アニメ、ストーリー部分はとても良かった。
友魚と犬王のつながりや、友魚のとーちゃんの変化など見応えあった。
しかし、ライブ部分になると、繰り返しが多すぎ。
アヴちゃんの歌唱力は素晴らしいが、友有の語り唄はちょっと。
そして。楽曲。あれは。インスパイア?!
Queenの了解を得ているのかしら。
ライブで冷めて、ストーリーで盛り返す、の繰り返しだった。
ちょっと残念。
今後に期待
アイデアはユニーク、テーマも深い、映像もすごいクオリティ。今後のサイエンスSARUと湯浅監督に大きな期待を抱かせる映画だった。
ただ、どうしても「あともう一歩完成度が高ければなあ…」と思ってしまうところがある。
シーン単体でみるとどれも鳥肌もののすばらしさなのだが、シーンとシーンがちゃんとつながっていなかったり、全体の構成のバランスが悪かったりする。原作を読んでないのでなんとも言えないが、設定やストーリーに粗が目立ち、脚本が練りこまれていないように見える。
はじめに犬王たちがロックな音楽で演奏しはじめたところが唐突すぎる。いくつか段階を踏んで試行錯誤した上であの形になった、というなら納得できたのだが…。それに、いくらなんでもこのシーン長すぎる。短い同じ曲調がくり返し流れるので眠気と戦うのが大変だった。音楽がテーマの映画なのだったら、もっとたくさんの曲を作っても良かったのではないか。これでは犬王たちが同じ曲ばっかり演奏しているように見えてしまう。
終盤の展開も序盤の丁寧さに比べると雑に感じる。友有座が解散させられる経緯や、そのときの友有と犬王の反応など、それまでのストーリーや二人の性格とつながっていないようで違和感を感じる。
犬王の設定は手塚治虫の「どろろ」そっくり。まあそれはいいとして、犬王の父親は息子を生贄にしたのにその対価を受け取っていないようにみえるし、なぜ犬王が芸を手に入れると悪霊(?)に差し出したはずの犬王の身体を取り戻せるのか、ということに説明が無い(ようにみえる)。
あと、実は歌のシーンのかなりの歌詞が聞き取れなかった。正直、字幕出してほしかったなー。
感想が難しいなあ
実在の人物がモデルとはいえかなりのファンタジーだなあ。
音楽はロックでなくても良かったんじゃないか?音楽的には最初の方の大勢の琵琶演奏が一番感動的だったけど。あれは本当に琵琶奏者が演奏してるのかな。素晴らしい。
絵とストーリーはなかなかだと思うがダンスと音楽はもっとオリジナルな物が欲しかった。
音とシンクロしないミュージカル部分がちょっとつらい
室町時代の観阿弥・世阿弥と同時代に人気を博した実在の猿楽師をかなり大胆にアレンジしたミュージカルアニメでとにかくライブパフォーマンス部分が圧倒的に長くて音楽のみを堪能させられる型破りな(常軌を逸した)構成で、宮崎駿が観阿弥、新海誠を世阿弥とするならまさに犬王こそが湯浅正明かもしれない。壇ノ浦出身の琵琶法師・友魚とバディを組んで京の六条河原の「路上ライブ」からスタートして芸能界の頂点に昇りつめてゆくのだが「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリーとブライアン・メイを彷彿とさせ観客が「ドンドンパッ」のリズムで乗るくだりは「We Will Rock You」そのまんま。アコースティックな琵琶の音色ではなく70年代の名バンド四人囃子のリフを想起させるエレキギターでぐいぐい引っ張りクライマックスで金閣寺の舞台に出て行くメンバーの姿を背後から撮ったのはクイーンがウェンブリー・スタジアムのステージに出て行くシーンを明らかになぞっている。志は高くて共感できるのだが決定的に残念なのは音とアニメがシンクロしていないこと。諸般の事情はあるだろうがやるならとことん。公開を1年延期してでも出来上がってきた音楽に合わせてアニメをやり直して欲しかった。
好みは別れるかも
後半犬王の歌声(歌い方息遣い含めて)が声優のKENNさんに激似で 気になったらそうとしか聴こえなくて 「もう最初から全部けんぬでええやん」というのが1番の感想(個人的嗜好)。…というのはさて置き…平家物語を現代に当てはめた解釈で舞台は室町。ってことでいいのかな?アニメっていつもそうだけどキャストが違ったら評価も違うのかも。話題性が欲しいアニメファン映画ファン以外の観客が欲しいのかもしれないけれど メインキャラは本職の声優を使って欲しい。歌は流石と言えるのかも知れないけれどセリフが滑る。慣れない時代の物語だから余計内容が頭に入ってこない。絵はキレイだったし曲にも合ってたとは思う。でも歌唱部分がくどい。途中路上ライブでは「語り継ぐべき平家物語」感が薄れていたのに ラストで独自の平家物語のパフォーマンスを主張されてもなぁ…沙汰は理不尽であっても説得力はない。もう1度観に行くより円盤買ってもいいかな…と思う程度には面白かった。
全281件中、101~120件目を表示