「町衆とともに歌えや踊れや楽しめや!」犬王 momoさんの映画レビュー(感想・評価)
町衆とともに歌えや踊れや楽しめや!
キャスティングが何より素晴らしい。女王蜂アヴちゃんの中性的な声と、カリスマ性と表現力がなければこんなに躍動感のある室町ロック・オペラは生まれていない。
そして、コンテンポラリーダンスの名手森山未來のリズム感の良さと演技力が光る。
2人の声優の相乗効果に胸が高鳴る。
美とグロテスクが入り混じるスペクタクルなアニメーションは、よくぞこんなものを作ってくれたと感謝しかない。
歌の歌詞が字幕で出たら更に良いのになと思ったし、特別音響やIMAX、ドルビーアトモスでライブシーンを楽しみたいと感じた。
でっかいクジラはじめ、3箇所くらいクスッと笑ってしまったのは、あまりにQUEENのロック・オペラを狙いに行ってるから。
まあそんなところもわかりやすいから、誰もが自然と室町時代の民衆になり切って身体がリズムを刻めるのかもしれない。
日本のアニメは本当にすごいなとまた背筋が伸びた。
実写化不可能なアニメーションの世界観を存分に楽しみ浸るにもってこいだ。
余談としては、実写映画化はして欲しくないのだが、舞台化はして欲しいと思った。
既に劇団新感線の舞台にも出演している森山未來が舞台で演じる姿が浮かんだからだ。
アヴちゃんが舞台で妖艶に歌い踊る姿も想像してしまった。
時代物とロックミュージカルの融合のお得意ないのうえひでのりさん、何とかしてください!
と思いつつエンドロールを 眺めて映画館を後にしました。
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