「能楽ファンとしては」犬王 H・Hさんの映画レビュー(感想・評価)
能楽ファンとしては
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世阿弥と人気を2分したといわれる犬王(道阿弥)の映画とあれば能楽ファンとして見過ごせない…と楽しみにしてましたが、う~ん残念な作品でした。当然、世阿弥との芸の競い合いや確執が描かれると期待しましたが、まさかの世阿弥チョイ出。
それより気になったのは、手塚作品「どろろ」の完全コピーで、犬王の異形の肉体は父が我欲で我が子(犬王)の体を妖怪(?)に差し出した結果であり、犬王が舞いで妖怪たちを満足させる(?)毎に体が元通りになるという百鬼丸そのままのシチュエーションで、手塚プロに了承得たのか気になってしまいました。
クライマックスの犬王の舞いは、バレエ、体操、新体操といった現代の我々にはありふれた西洋踊り(欄干上の踊りは体操の平均台そのもの!)の組み合わせであり、見飽きたものです。もう少し、能の動きを取り入れたような画(え)にできなかったのでしょうか、残念でなりません。
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