「『たけき者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ』」犬王 BONNAさんの映画レビュー(感想・評価)
『たけき者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ』
あえて女王蜂のライブやアヴちゃん単独のゲストライブに行ったことのある人間としての目線で語ってみます。長い。
初めてアヴちゃんのビジュアルを見て、歌を聴いた時。まさに、この映画の中で観衆が犬王に対して抱くイメージ、そのものでした。
今まで観たことがない。
斬新な音楽。
自然と体が動く。
誰かにあの人のことを話したい。広めたい。
友達を呼んで、また観に行きたい。
これはアヴちゃん側だけでなく、琵琶法師役の森山未來氏にも言えることだと思います。
実際に森山氏のダンスを観た友人が、しばらくの間は寝ても覚めても森山氏の話しかしていなかったので、友魚に心酔するお客さん達に対してもお気持ちお察しします、と言いますか。
だからこそ、この話のラストの非情さが殊更によく響く。
どんなに隆盛を誇っていても、いずれは潰えて滅びていく。
この実績を積んだキャストの抜擢があったからこそ、キャラクターに厚みと存在感が出て、より無慈悲なラストシーンとの落差を実感した次第です。
また観に行きたい。
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