「演出が素晴らしい怪作!後世に残る作品!」犬王 @花/王様のねこさんの映画レビュー(感想・評価)
演出が素晴らしい怪作!後世に残る作品!
アヴちゃんの歌声あってのミュージカルアニメ!
劇中で鼻歌が流れた時のゾクゾク感
音響の良い劇場で堪能して欲しい。
音は歌だけにとどまらない!
演出とアニメとは思えない日常の音がリアルで素晴らしい。
水に潜る、被る、拭う、編む、引くなどの音
普段耳にしている音がアニメの中に完全再現されている。
いったいどうやったらこんなに素晴らしい音を収めることができるのか。
音の深みがあることで、作画に重さや質感が加わる。そこにあるものの輪郭がハッキリする。
さらに素晴らしいのは人の質量を感じる作画。
目の見えない人の視覚を色やデザインで表現する天才的発想。
人体を理解した構図の素晴らしさ。
五感で感じるアニメ映画は本当に久しぶりな気がする。
ストーリー展開的には中盤まで一気に進んでいく。
中盤から終盤にかけてはライブタイム
まるでライブ会場に来たかの如く、次はどんなステージが観られるのか、アヴちゃんの声がもっと聞きたい!と犬王のファンと同じようにワクワクしてしまう。
逆に従来の琵琶法師の厳かさや浮世離れした傍観者の立場から、一気に俗世に降り立つ感じなので、好き嫌いは分かれると思う。
私は若干距離を取りながら眺める、ライブでは後ろの方で手拍子を送ってマイペースに応援するタイプだと分かった。
最前列で「きゃー!」と言うタイプでないことが分かった。
話が逸れたが、終盤では犬王や剣の秘密も語られる。
話的には王道から逸れず、丁寧に進行していく。
アニメの平家物語を鑑賞していると思うところが多々あって、序盤から号泣してしまうこと間違いない。
アニメや映画は虚構の世界。
想像が想像を生み出す世界だ。
まだまだ表現の可能性が広がっている。
新鮮な感動を受け取れることが最高に嬉しい。
是非、劇場でご覧下さい。