「期待していただけにガッカリ」犬王 REOさんの映画レビュー(感想・評価)
期待していただけにガッカリ
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同じアニメ会社が作った平家物語の完成度が高かったこと、主役が女王蜂のヴォーカル、アヴちゃんと森山未來、脚本がmiu404 の野木さんということでかなり期待していたのですが、期待を悪い意味で裏切られました。
犬王と相方の琵琶法師との出会いまでの展開はとても良く、盲目の琵琶法師の視点のアニメーション表現などは凄く秀逸です。
しかし肝心の演奏(?)パートがイマイチ。
現代的な光の演出や凝った舞台装置が急に作られるけど、排斥されていた犬王やペーパーの琵琶法師がこれだけ金と技術のかかるステージを作る演出家と技術者をいきなり動かせたのかが疑問。
才能ある人たちを動かすまでの2人の魅力を伝えるエピソードがないまま大造りな舞台からスタートするので、イマイチ主役2人に感情移入できませんでした。
本当に2人だけの舞と演奏で観衆を沸かすエピソードがあったり、優秀な演出家や職人のキャラクターと出会うエピソードが描かれていたらもっと違ったと思う。
歌も単調で映像も綺麗だけどこれといって印象に残るほどの魅力を感じず、将軍の前で演奏できるほど上り詰めていくカルタシスを感じることができないまま、終盤に入り、物語が終わった感じです。
メインキャストが演技も容姿も優れた人たちばかりだったので、これなら実写映画や舞台で彼等が出演する作品を見ればよかったと思いました。
わざわざアニメーションでこの作品を表現する意味があったのか。
僕はこの映画の鑑賞をお薦めできません。
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