4×4 殺人四駆のレビュー・感想・評価
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展開読めなかった…
結局私的制裁に一石を投じるがテーマだった。カーナビはじめ金目の物を盗みに車に侵入したところから、映画は始まる。しかし、そこから出れず、車に持ち主から電話が掛かり、泥棒は逆に監禁される。ガラス叩こうが出れず、銃で撃ったら防弾で足を負傷してしまう。エアコンを操作され、体調崩され、水や食料もなく、衰弱していく。全く今まではないシチュエーションスリラーだが、この状態が最初からなので、これで終盤までいくのはきついと思い始めた。泥棒の自業自得でもあるが、次第に飽きてくる。やがて、車の持ち主が現れ、乗車してきて、弱っている泥棒を横目に余裕で電話に出始める。隙きをついて、脱出するが、銃で脅され、引き戻されそうになる。ここから、警察も介入し、人質事件となる。持ち主は泥棒を警察に任せても、すぐに出所してくるため、野次馬を煽って、自分が制裁をしようとする。確かに気持ちは分からんでもないが、泥棒と刺し違えて、その後の人生を棒にふろうという男の狂気にはついていけない。結局解放し、車で自爆し、ジ・エンド。警察では間に合わないほど犯罪の多い都市では受け取り方が違うだろうが、男の一本気な部分をサムライと表現するのは、違うだろう。
車上荒らしに入った男が車の中に閉じ込められてしまう。 最初は自業自...
車上荒らしに入った男が車の中に閉じ込められてしまう。
最初は自業自得、と笑って観ていたが段々かわいそうになってくる。
ラストもやり切れない。
捕食者と腐食生物
ワンシチュエーション・スリラーとしてはありがちな前半。車上荒らしのために忍び込んだ高級SUVはとんでもない仕掛けがしてあり、いったん入ったら出られなくなるという代物。防弾ガラスだし、ドア付近を壊そうとしても頑丈だし、偏光ガラスによって外からは見えない、助けも呼べなくなった泥棒のシロ。持ってた銃を発砲して怪我はするし、水も食料もなくなるし・・・といった絶望的状況の中、車内電話が掛かってくるのだ。
男は産婦人科医で名前も正しく名乗る。余命1年などと語り始める声には道連れにされそうな恐ろしさも伝わってくるのだ。医師だけあってシロの身体の状況もすぐ理解してるみたいだし、完全に獲物としてからかわれてしまってる。何か突破口はないのか?と、状況も刻刻と悪化するばかりで、意識も朦朧としてくるのだった。
面白さはSUVの車名が“PREDATOR”(捕食者)だということ(マツダ車っぽい)。そして、意識がなくなりそうになったシロが思い出した言葉が“腐食生物”というものだった。生態系を維持するためには重要な存在であるが、人間界における富裕層と貧困層のメタファーになっているのです。車内で見つけた一匹のバッタが全体の構図の中でも存在感があった。
終盤になると、密室を離れた新たな展開となるのですが、集まってくる近所の人たち、やじうまたちが賛否両論のやじを飛ばすところも興味深い。
サムライ
タイトルからも明らかにB級ぽいワンシチュエーション物なんだけどこれがどうしてなかなか面白い。
主人公は小悪党なので車に閉じ込められてもかわいそうって感情がなかなか湧かないんだが、その都度ちょっとしたギミックがあって飽きさせなかったし、後半はちょっと趣が変わってくるがそこがまた良かった。
こーゆーワンシチュエーション物は決着の付け方がうまくたためない作品が多い中で思想も含めてなかなか納得の決着。
逃したバッタのオチまで秀逸。
気のきいたシチュエーションで。
のっけから閉じ込められてあと80分どうするの?と思ったけどなかなか現実的なネタをぶっこんでラストまで引っ張るのでした。こんな頑丈なクルマがホントにあるのか、熱中症でしぬだろ、とか突っ込みどこは多々あるけれど予想外な展開でそれなりに楽しめました。
PREDATOR
車上荒らしの男がオーディオを盗もうとしたら車に閉じ込められて持ち主に追い詰められて行く話。
過去に28回も盗みにあった被害者の医師が仕込んだセキュリティに引っ掛かり、ドアはロックされるし、防弾仕様だし、偏光ガラスで外から中はみえないし、音も外に伝わらなければ揺れもしないという監禁状態で車載の電話に持ち主から着信があり、やり取りが始まって行く。
サスペンスかスリラーかというストーリーだけど、閉じ込められているのは自業自得の犯罪者。
どう助かるかではなく、どう追い詰められて行くかを楽しむ、ある意味趣味の悪いつくり♪
中盤少し弛んだけれど、終盤持ち主が登場して空気感が変わり、好みの余韻を残してくれる展開になりなかなか良かった。
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