「無駄に長い」糸 背中にエンジンさんの映画レビュー(感想・評価)
無駄に長い
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余程の事が無ければ蓮と葵が最後にくっつくのは予定調和なラスト。そこに向かってストーリーが進むのは当然なんだけど、平成から令和と絡めたかったが為に、劇中の時間が無駄に長くなってしまった。
中学の時に少し付き合っていた相手と、たまに顔を合わせる機会が有ったとは言え、最後にアッサリ行き過ぎ。会えなくなってから、相手を思い出す事は有っただろうけど、その間に双方相手がいて、蓮に至っては結婚、子供も出来た。死別したとは言え、昔の彼女に再会したら、アッサリ結婚まで行くって、過程のドラマが安っぽいものになってしまう。
他の全部が最後の辻褄合わせの為だけのご都合主義な展開。母親の恋人からの暴力を受けているのに、食堂のおばちゃん以外はスルー。おばちゃんが役所に言っても「母親が男を庇うから」ってスルーするか?身体にアザがあるのに。駆け落ちした時も、目に怪我をしているのに、警察はそれをスルー。普通、蓮が「あの親と居たら、葵は殺される」とか言って、親と引き離す展開にならない?(あのシーンで「糸」は合わない)
友人の結婚式で再会した時も「大学行ってる」と言う葵、それを聞いて観ているこちらは(あの親が大学行かせてくれてる?奨学金かな?)と思ったが、蓮は何も聞かない。
葵も沖縄行ったり、シンガポール行ったり、そういう展開が不自然過ぎる。全体がそんな感じ。
一度別々の道を行った二人が、数年、十数年後に再会、結ばれると言うのは他にも幾つも有ったけど、これ程に不自然な展開は珍しい。
「糸」「ファイト!」が凄い安っぽいものに感じられてしまった。
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