「降臨」ブライトバーン 恐怖の拡散者 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
降臨
とうとう出現。
いつかは誰かがやるだろうと。
そして、今の映像技術で観たかったと。
物語は案外こじんまりと収まっていて、序章な感じ。悪のスーパーマンと言えば聞こえはいいが、彼自身、そこまでの破壊欲求や殺人衝動にかられているわけでもなさそうだ。
衝動としては反抗期のソレに似てる。
別に両親が育て方を間違ったわけでもない。彼はある日突然覚醒した。
子供ゆえの理不尽さと残酷さに従った。
世界を蹂躙する魔王としての第1歩を踏み出したわけだ。
ショッキングな映像もありはするのだが…もう一歩踏み込めない感じ。
主人公が少年って事情もあるのだろうけど、そのスペックの割には地味な印象。
ジャンルミックスなんて文言を掲げてはみたものの薄味な印象で、どうとでも転がっていけるように間口を広くした感じだった。
解釈の余白が結構大きくて、制作サイドの大人の事情が透けて見える感じもしなくはない。
ただ、掛け値なしに恐ろしいのは子役の演技力。
次から次へと…雨後の筍のようだ。
今作の主人公も、エゲツない。
人を超越したものが、虫ケラを見るかのように両親に向ける眼差しは…なかなかのもんだ。
嫌悪の眼差しを向ける同級生とか、ホントに層が厚いと思う。
子役ゆえの隙が全く見えない。
終盤、画面の片隅にフラッシュのような赤いスーツの男が映ってたから、ゆくゆくは彼が天敵として立ちはだかるのかもしれない。
どおしても引っかかるのが、叔父さんが車を走らせた動機。
なんで、車に乗って我が家を離れようとしたのだろうか?探すなら徒歩だろうし、追いかけるアテもないだろうし。
余談だが、今耳元に蚊が飛んできた。
普通に払ったのだがフと思う。
「蚊?」
今、11月も中旬だぜ?
とはいえ、俺も普通に半袖だ。寒いとまでは感じない。
…異常気象がもたらす生態系の変化ってのは、案外洒落んならんレベルまできてるのかもしれない。
日本に四季があったのは遥か昔って日もそう遠くはないのだろうか…?