「レミ、ノーバディーズ・ボーイ、この題名では自殺ものです。」家なき子 希望の歌声 Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
レミ、ノーバディーズ・ボーイ、この題名では自殺ものです。
フランスの小説家、エクトール・マロの小説"Sans Famille”(英語題名:"Nobody's Boy")を原作としたものは、個人的に記憶しているだけでも日本のアニメとして3本ほどある。劇場公開された「ちびっ子レミと名犬カピ(1970)」、この作品は、東映の大御所、ワンマン社長、プロデューサーの大川博によるもので、いろいろと言われた方であったが、彼のおかげでアニメというものが、娯楽としてだけでなく文部省推薦という冠をもらえるまでに、その地位が高められ、特にその当時では、一流の俳優が声優の真似事なんて自尊心の高い彼らには、到底受け入れられ難いと思われるが......? この映画を含めてすべての映画に言えることは、アレンジによって原作のイメージとは、かけ離れたものには、なっていないが、フジテレビ系で放送された「家なき子レミ(1996)」だけは、大胆にもレミを男の子から女の子に改変している。
映画のハラハラさせるのは、弟のジェームズ・ミリガンが、姉のミリガン夫人の財産を奪うために邪魔な本当の息子レミを亡き者にしようと企むところかもしれないが、個人的にこの映画の見どころは、ヴィタリスが、小説では声楽家として描かれているが、本作では、過去の忌まわしい事故によって、自ら演奏を禁じたバイオリニストととして、3大ヴァイオリン協奏曲の一つ、メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲を弾くところが印象に残るものとなっている。また一番肝心で、「家なき子」のどの映画も感動を呼ぶシーン、本当の母親であるミリガン夫人とレミとの感動的な再開シーンが、待ち構えていたのに????? 肩透かし~ぃ。
この映画は、生産国がフランスとなっていて、公開されたのもフランスやカナダのケベック州となっているが、多分、日本で公開されるのは英語吹き替え版だと思われる。間違っていたらすみません。
上から目線で言うとよくできたシナリオでサックと観れたし、特に犬の"カピ”はとても優秀で映画を盛り上げていたけれども、涙ポロリのシーンがあるにはあるが、個人的には.....? ッと