「戦時の最中に駆け抜けた時間」スウィング・キッズ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
戦時の最中に駆け抜けた時間
戦時下の捕虜収容所でのダンスチームの物語。
のっけからミュージカル感が一杯なタップの作品。
寄せ集めのようなチームが段々と形付いてくるのは、見ていて楽しいものです。
見どころはやはりタップなのですが、人々の力強さもこの作品の見どころでしょう。
収容所内という閉鎖的な場所であるものの、皆生き生きと輝いて見えるんですね。
それとミュージカルらしい流れるようなカメラワークが見事でした。
でも舞台は朝鮮戦争。これは戦争映画でもあるんですよね。
その闇を観客にも突き刺してくるようでした。
それでもラストの二人でのタップ、エンドロールの入り方、流れる「フリーバーズ」、みな晴らしかったです。
戦時の最中に駆け抜けた時間、それをこれ以上無いくらいに描き切っていました。
コメントする