左様ならのレビュー・感想・評価
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泣いてない僕はこれからどうなるのか?
『藍色夏恋』をリスペクトしている。しかも、台湾映画『藍色夏恋』の主人公(グイ・ルンメイ)が好きになる少女の視点を中心に描いていると思う。リバースさせていると感じた。しかも、この演出家は物理的な女性。
閑話休題
高校を卒業したのは約40年前なんだけど、瀬戸さんの体操着を盗んだ小田さん(?)見たいな女性が同窓会では一番綺麗。女性(物理的な)は第三成長期があるんじゃないかと思う事がある。
12月1日(昨日)
かつしかシンフォニーヒルズでペール・ギュント 第1組曲・第2組曲で
『オーセの死』
『朝』
を聞いた。
この音楽は小学校5年の時、音楽の授業でグリーグの紹介になり、級友にオ〇セ君がいたので、グリーグのレコードを買って、はまったのを思い出した。
オ〇セ君はこの映画の様に死んではいないが、クラスでは彼のテーマ曲の様になった。
僕が最初に自分の小遣いで買ったクラシックレコードだと思う。確認した範囲ではオーセ君はどこかの学校の校長までなったと聞く。鼻垂らして変な川柳とか詠んだり。大学へ入ってからは悪い事を沢山やった仲間だね。でも、彼が死んでも泣かない。と言うよりも、どっちが先に死ぬか!?だけれどもだが。
バグダッド・カフェと
ライ・クーダーのジャケット♥️
つまり、オフ・ビートな友達の死ダネ。僕にとってはこれから毎年ありそうで、涙なんか流してられん。生きるぞ‼️
アンビエントミュージックな序盤
教室。とにかく、クラスメイトたちの会話が等価に捉えられる。悪意も善良さも等しく存在しているのだ。そんな中からメインキャスト2人の芝居が立ち上がってくる。その浮かび上がらせていく演出が見事だ。少しずつ、少しずつクラスメートたちの中から劇としてメイン2人を切り取っていく。その存在のさせ方はSNS世代の感覚なんだろうか。
会話の等価性という意味で近いフォーマットを持っているのは是枝裕和監督だと思うが、それよりももっと細波のようにキャラクターを捉えていく。最近の日本映画は人間の存在の分からなさを撮っているように思うが、この監督も映画なんて人の一面を観てるに過ぎないという疑いを持っているような感じがした。
クラスメイトのアヤの死をきっかけに、一気に主人公ユキの贖罪意識を巡る話になっていくが、消してあざとくなくて、細波の中からユキの抱える痛みが薄霧のように立ち上がってくる。
スタイルとして類似しているエリック・ロメールの映画におけるバカンスという世界観とはひとつ違った意味で、彼女たちのモラトリアムが捕らえられているように思う。
新人監督でこのビジュアル感覚はなかなかできないという気がする。
この企画の作品だからといって一様に貶してるだけの人がいるが、一体何なんだろうと思う。
その後の展開においても、アヤをハブった側の生徒たちにも贖罪的な意識がもしかしたらあるのかも知れない、ないのかも知れないという風な距離で演出が施されているように思った。決定的な出来事を起こさないことで、だれた日常の裏にある何かを描こうとしている。
欲を言えばラストでもう一つ、アヤの死をめぐる秘密が一つ明らかになって、それでユキが次の道を歩けるようになるみたいな展開があって良いのかという気はする。彼氏っぽくなる男の子の父親の死をアヤの死にぶつけるラストは悪くないのだけど、ラストとしては足りない感じがする。
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