「いろんな好きの部分も多々あるから惜しいです。」星屑の町 マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
いろんな好きの部分も多々あるから惜しいです。
公開前からずっと気になっていた作品で、面白そうな感じにうずうずと鑑賞を楽しみにしてて、初日に鑑賞しました。
で、感想はと言うと、惜しい。
面白い部分も多く、素敵な作品で琴線に引っ掛かる部分も多々あるのにどうにも惜しいのが個人的な感想。
レトロな感じと50代以上なら涙腺が緩むムード歌謡のオンパレード♪
サントリーオールド(通称 ダルマ♪)とか、タバコのピース缶とか出てきそう♪
歌手を夢見る田舎娘が何を思ったか、売れない歌謡グループに参加を熱望し、あれよあれよと売れていくと言う、オジサン泣かせの設定はスナックで夜毎小指を立てながらカラオケでオハコの歌謡曲を歌い、うっすいウイスキーの水割りを飲んでる人なら涙がちょちょ切れるくらいにビンビンと来るw
でも、やっぱり惜しいんですよね。
長年舞台で愛されていたお話ではあるので、舞台なら大丈夫な部分でも映画としてはいろんか部分が足りないと言うか、はしょってる所もあって難点と言うかツッコミどころが多数。
・「何故、愛が古いムード歌謡のオジサンばかりのグループ、ハローナイツに入りたがるのか?」
実家がスナックでムード歌謡に慣れ親しんでいたと言うのは分かるけど、その辺りの説明が無い。
せめて、実家のスナックのカラオケでバンバン古い歌謡曲を歌っているとかの描写があれば良いのに、ちょっと突然過ぎ。
またハローナイツの名曲「MISS YOU」が好きだと言う描写があったけど、ハローナイツの思い出話とか欲しかったかなとか
・「地元の小学校でコンサートをするまでの控え室での件りの描写が長過ぎ」
地元凱旋のコンサートでの控え室でのドタバタ話の件りが長いw その後の愛との巡業が削られすぎていて、この件りが長過ぎるのと間延びしてるのはバランス悪いんではないかい?とか
・「愛が入ってからの『愛アンド ハローナイツ』が急に売れ過ぎw」
地方のドサ回りの営業から、客が徐々に入っていき、テレビ番組に出演して、レコーディングをするまでの流れが端折り過ぎ。オジサングループに若い女の子が入ってレトロな歌謡曲を歌うのは話題になるにしても、もっとここは丁寧に描いて欲しかった。とか
・「愛がハローナイツを脱退して、新しいグループでやっていくのが突然過ぎ。」
愛のグループ参加を快く思ってなかった五郎のいざこざや新たな舞台で一人で頑張りたい!などの物語があっても良いのに、そこもなく突然の脱退で、ソロで活動するかと思いきや、若い男性グループ「残波」に入っている。
元メンバーでボーカルの真吾が戻ってくるのも突然。
あれだけ熱望してたハローナイツ入りはなんだったの?ただの踏み台?と思えるくらいにあっさり。
愛の脱退の葛藤とか、他のメンバーの愛をあえて心を鬼にして送り出す描写があっても良かったのでは?とか
・「歌謡曲の歌うシーンがどれも短い。」
この作品のキモでウリでもあるのにどれも劇中で歌っているシーンが中途半端に短い。
様々な昭和の名曲が多くて、「恋の季節」「宗右衛門町ブルース」「ほんきかしら」「新宿の女」「中の島ブルース」とオジサン世代が感涙の聴けば誰もが耳にしたことのある昭和歌謡が続々と登場しているのに細切れ感でなんか足りない感じ。
フルコーラスとは言わないけど、そんなのがいくつかあっても良かったと思うし、もっとじっくり聴かせて欲しかったなぁとか
・「キティ岩城が何故前座?」
戸田恵子さん演じるキティ岩城がハローナイツとセットで巡業に回っているのは分かるけど、何故ずっと前座なのかが謎な感じ。歌が上手くてプライドも高そうな感じでw、正直ハローナイツよりも売れてそうでファンもいそうなキティ岩城をずっと前座扱いにさせているのは違和感アリ。
ここでキティの“いつまでもアンタ達の前座じゃないのよ!”とばかりの葛藤とか、そんなトラブルが愛の脱退に繋がるとかに結びつければよいのに、ちょっと勿体ない。
もっとキティ岩城の歌唱シーンが見たかったなぁとか
他にも幼なじみの啓太との恋模様を確りと描かずに親同士の恋愛話を描いてるのもちょっと蛇足な感じもするし、あと愛が主役なんだろうけど、ハローナイツとのバランスが良く言うと五分五分。悪く言うと、無難になり過ぎていて、どっちが主役か分かり難い。
個人的にはここは愛押しの方が良かったけど、愛ではなくハローナイツなんだろうけど、それならそれでハローナイツの悲哀の物語をもう少し丹念に描いても良かったと思う。
コメディなので細かい事は言いっこ無しと思ったんですが、凄く好きな設定だっただけにいろいろと好き勝手に言いましたw
でも、楽しめる要素は多々あるのに、足りない部分もちょこちょこある。
でも、なんか楽しい作品で舞台で見たら、楽しめそう♪
のんさん演じる愛の歌謡曲の歌唱シーンは初々しくて良いし、「ピンキーとキラーズ」やオールディーズな感じも良い感じ。
MVの撮影雰囲気も良い感じ♪
のんさんはいろんな事がありましたけど、声優として参加されている「この世界の片隅で」も含めて、女優として良い成長をされておられると思います。
役者としての成長の時に仕事が少ないのは本人も含めて勿体ないと思いますが、いろんな経験が彼女の血となり肉となってると思いますし、ひとつひとつの仕事を確りと取り組まれている結果かと思います。
また「あまちゃん」のイメージか地方と方言が似合うなぁw
良い感じの雰囲気の作品で、観賞後はスナックで昭和のムード歌謡を歌いたくなる事必至w
感想とはまた別に残念なのは、都内での上映映画館が2館(丸の内東映とテアトル新宿)と言う少ないのが残念。
歌謡曲の昭和の名曲に浸れるのに惜しいなぁと言うのが個人的な感想ですが、懐かしくも愛しく、甘酸っぱい感じに浸れるので如何でしょうか。
Ino Yoshiさん
コメントありがとうございます。
なるほどなるほど~。
のんちゃんを寅さんで言うところのマドンナとしてら、確かに納得出来ますね♪
でも、ハローナイツやのんちゃんの見せ場は個人的にはもう少し欲しかったかな~。
シリーズ化も良いですね♪
また、お暇がありましたら、覗きに来てくださいね。
これはあくまでもハローナイツの物語で、のんちゃんは寅さんの映画でのマドンナ役なんだと思います(^◇^;)でも、こんな構成にしたからには、ハローナイツのシリーズ化をしなきゃいけないですよね〜メンバーの年齢を考えたらなるべく早く^ - ^
babaringさん
コメントありがとうございます。
とても良い部分の多い作品なので、個人的に気になる部分を挙げてみました。愛がメンバーになってからの部分がもっと充実してたら、感想も変わるかなとは思いますが、個人的な見解の1つと思って頂ければと思います。
また、お暇がありましたら、覗きに来て下さいね♪
確かにハローナイツとのんちゃんと50:50でどっちつかずになった印象ありますよね。
自分も小学校の楽屋、長すぎたと思いました。のんちゃんがメンバーになってからの話をもっと充実させて欲しかったです。難しいバランスなんだろうけど。