「本当のことを話すのは案外大変だな」ジョナサン ふたつの顔の男 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
本当のことを話すのは案外大変だな
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映画「ジョナサン ふたつの顔の男」(ビル・オリバー監督)から。
二重人格、多重人間をテーマにした作品はいくつもあるが、
ふたりがお互いの存在を認識し、情報交換しあう設定は、
意外と新鮮な感覚で観終わった。
予告編で見つけたキャッチコピーは、
「もうひとりの僕は 12時間のあいだ 一体何をしているのか」
この作品をワンフレーズで表現していた気がする。
作品の中で見つけた台詞から選ぶとすれば、
「本当のことを話すのは案外大変だな」だった。
私たちの人生、全て正直に話すことが良いとは限らない。
「自分史」だからといって「浮気・不倫」のことまで
文字に残して、大騒ぎになった人も知っている。
誰にだって、一つや二つくらい、秘密があって当然だし、
それを、隠し事はしないって約束だろう、と責められても
息苦しくなることは主人公も理解していただろうに。
「1つの体に複数の意識が存在する」ことは、
映画のように、人格が入れ替わる極端な設定でなくても、
「性同一性障害」の人をはじめ「LGBT」の人たちは、
常に意識していることかもしれないな、と感じた作品。
「午前7時と午後7時の12時間ごとに切り替わる生活」
意識的に試してみたら、どんな生活が待っているだろうか。
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