「もどかしさMAX」思い、思われ、ふり、ふられ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
もどかしさMAX
自粛明け1本目がコレ。
思いの他複雑な人間関係にビックリ。
好きなのに好きと表現できないもどかしさったらないのだけれど…ほぼほぼ昼ドラくらいのウェイトがあった。
高校生の話だよね?
なのだけど…こおいう事に直面する子供達は増えていくのだろうなぁと思わなくはない。
親の都合に振り回される色々。
まぁ、親にしてみたら子供の色々よりも優先しなきゃいけない事柄ばかりだ。こっちの色々を解消しなきゃ子供にはもっと色々な事柄が降りかかる。
しかもそれは、今より悪い事柄ばかりであると思われる。
まぁ、それはさておき。
子供を付属品の如き扱う親もいる事は確かだ。
そんな連れ子同士が家族になる。
しかも両想いだったかに思われる。
2人共不完全燃焼のまま、溢れそうな恋心を封じ込めた。とても不幸な状況である事は言うまでもない。
が。しかし、これが若さというものか。
告白を境にぶっちぎる。
あんなに綺麗に割り切れるものなのだろうかとオッサンは首を傾げずにはいられない。
いや、ても待て。
やっぱりあんなもんだった。
くっついたり離れたり、あっちゃこっちゃでお盛んだった。崇高なものでも純粋なものでもなく、結構安っぽい「愛してる」が氾濫してたな。
真剣だと勘違いしてた時が1番居心地良かった。
大人になってからの恋愛には責任が付き纏うのだ。
と、薄汚れたオッサンなんかは思う。
だけど劇中の高校生達は自分もそうであったように、コレが勘違い等とは一切思わない。
自分が抱く100%好きって感情に正直だ。
それ故に抑制される恋愛感情の切なさったらない。
そんな複雑な関係性を表現する役者陣は皆さま素晴らしかった。
どおしても高校生目線で話が進むので、共感してあげれる事が多くはないのだけれど…つまりは大人なって、あーあの頃は若かったんだなと思う事の方が多いからなんだけども。現在高校生である子達は、救われる事も多いのかなって思う。
だけどコレを撮ってるのは間違いなく大人達だ。
その頃の幻想を体験し、勘違いだったと認識してる人間が大半なのだと思う。
原作者はまた違う。そんな事は百も承知で伝えたいモノが他にあるのだろう。
でも二次的な関わり方をする人間達は?
…結構な葛藤や割り切りも必要だったのかなぁって思う。
ただ、やっぱり「愛」が分からない。
母性愛や父性愛は分からんでもない。
でも「愛」の所在地は未だに分からない。
この作品を見て更に難解な数式に思える。
人間ってのはとかく不自由で、不確かなものにアレ程までに振り回されるものなのだな。
「愛こそ全て」って言葉があるけど、今までいい意味でしかとってこなかったけど、悪い意味でもあるのだな。
「愛は全てのモノに影響力がある」って認識に変えようと思う。
自粛明け、浜辺さんに癒してもらおうと行ったわけなのだけども、案外骨太な話だった。
いや、十分可愛らしかったのだけどね!