典座 TENZOのレビュー・感想・評価
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ドキュメンタリーだけではない
3.11後の日本を仏教、曹洞宗の観点から描くドキュメンタリーにフィクションを交えた構成となっている。
永平寺での修業を終え、それぞれの寺に戻った二人のお坊さんが、仏法で色んな人を救おうとするが・・・。
宗教家の悩みはよく分かるが、仏教、キリスト教、イスラム教、更にはそれぞれの宗派もあり、まさしく混沌としている。
これはとっても自主映画…
学生時代に見た映画研究会の作品を思い出す。
それに比べれば、映像は申し分ないし音響のバランスもちゃんとしてる…だが、商用と題するならばイロイロと足りていないと言わざるをえない残念な映画。
百歩譲って脚本は許そう。言いたいこと、設定は悪くない。
外国で上映したらウケるかも知れない。だがここは日本だ。
戦犯は演出。
素人を使うなら何故演技をさせるのだ。中途半端なCGは作ってもらっちゃったから仕方なく使ったのか。せっかく本山でロケしてるのに何故そうなるのだ。
簡単だからって知り合いに頼む人種っているけど、インターネットの世の中なんですから一から探した方が良いものが出来ますよ。
考えさせられたドキュメント
典座は予告編を観て気になったので、鑑賞したが、考えさせられた。曹洞宗の広報映画の
ように見えて全く違う。曹洞宗の僧侶の二人の日常を追ったドキュメントに見えた。
曹洞宗の事もこの映画で分かったし、典座にはちゃんと役割がある事をチラシと映画、
映画に出演した青山老師の話で知る事もできた。信仰とは何か考えさせられた。しかし、この映画はもう一つのテーマがある。兄弟子の隆行の出身地福島。2011年3月11日東日本大震災によって寺院が崩壊されながらも寺院再建に苦悩する隆行の姿も印象に残った。隆行の
セリフでまだこの東日本大震災の復興は道遠しだと感じた。忘れてはならない。マイナス点はドキュメント、フィクションが曖昧である事、監督の観客へのテーマがはっきりしないのは減点。しかし、宗教ドキュメントでは観客が飽きるからフィクションの要素もいれる手も納得できるし、観て良かった。宗教は苦手だが、勉強になるし考えさせられるドキュメント。
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