「美しすぎる映像、音楽、女たち」燃ゆる女の肖像 redirさんの映画レビュー(感想・評価)
美しすぎる映像、音楽、女たち
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画家のマリアンヌも、不幸な面持ちのエロイーズも、お屋敷で働くソフィも、伯爵夫人のお母様も、みな非の打ち所がない完璧な美しさ。それぞれに当時の慣習常識により女であることだけで不自由である。画家は自由に旅したりできるのかと思うが父親の名前で作者を発表する。エロイーズは母親が決めた結婚、自らの肖像画を送り相手が気に入れば誰かもわからない相手と結婚する、ソフィは事情はわからないが様々な方法で堕胎を試みざるを得ない。冥府からの妻の生き返りをかけた地上への道で約束を守れず妻を振り返るオルフェ。
絵が完成し別れの時、振り返らないマリアンヌ、振り返って!と叫ぶエロイーズ。マリアンヌが振り返ることでエロイーズは自らを奈落の底へ、この島で束の間の愛と生命、活力溢れる時をマリアンヌと過ごした自分をほうむったのだろうか。
今、それではどれほどの自由を女は手にしているだろうか。
村の祭りで手に入れた、飛べる草
村の祭りで、地が揺れるような女たちの歌声、があっとうてきにすごい。
さまざまな問題提起もあり、しかし完璧に単純に映画として素晴らしい
美しい 深い、
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