「ブラヴォー!!!」燃ゆる女の肖像 はくさい(さぽしゃ)さんの映画レビュー(感想・評価)
ブラヴォー!!!
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18世紀ブルターニュ。
望まない結婚をさせられる貴族の娘と、その肖像画を描くよう依頼された女性画家。
被写体と画家、見つめ合う内に愛が芽生える。
ストーリーの大まかな骨組みとしては決して目新しくないけど、当時の画材や技巧で描かれる絵画一つとってもそこに専門家の目があることが分かる。
そうやって当時の生活を丁寧に描くことで、恋愛対象は男の私ですら深く入り込みラスト「振り向け」と強く願った。
オルペウスの物語が後半で母と子の肖像画で回収され、拙いピアノのヴィヴァルディが最後にオーケストラとなって感情の高鳴りとリンクする。など、しっかりとした骨組み。
なんという素晴らしい脚本!映像だけでなく、スートーリーも完璧に整っていて美しい。
会話でなんでも説明してしまう作品が多い中、
久々に観客を信じる「映画」に出会った。
嬉しい。
当時の女性が生計を立てる職業の一つが肖像画描き。
けど美術史には名前がほぼ登場しない(映画の中では父親の名で描いてる)。
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