「そこで翻訳機使うか!!」バクラウ 地図から消された村 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
そこで翻訳機使うか!!
中盤まで何が起こっているのか詳細がわからない。村人たちの変わった風習や踊りなどに目を奪われ、音楽を奏でる横でセックスするカップルがいたりする。地図から村が消えちゃったよ・・・と子どもたちは大騒ぎなのに、そんなことより給水車のタンクが銃撃を受けたことのほうが悩みの種だった。
とにかく飲み水というライフラインが絶たれたら生きていけないブラジル北部の村。近未来なので何でもアリだ。村人の他に、村を離れてダムで生活するおたずね者の若者たち。そして、容赦なく村人を銃撃で殺すアメリカ人のグループが徐々に姿を現してくるのです。
序盤では『ミッドサマー』や『変態村』のようなストーリーかと思っていたのに、よそ者の方が恐ろしい存在に変貌する。そして、そのグループのリーダー・マイケル(ウド・キア)が色々指令を出すのに、やがて彼の言動も狂ったかのように予測不能となっていく。この俳優すごすぎ!まさしく怪演!
UFOはほどなくして正体が明かされるのですが、狂気と秩序のバランスが絶妙に交錯していくのだ。小さな村に“博物館”なんてのもいい伏線。そして村に入ると飲まされる錠剤も意味があったのです。強い?というのも、多分性生活においても強くなれるのだろう・・・わからんけど。
村だからといって、小さな世界ではなく、水を絡めた政治的策略も見え隠れするといった世界の縮図。人物に感情移入させることもなく、かなり俯瞰的な構図とストーリーになっているということからUFOがメタファーとして扱われているんじゃないでしょうか。忘れた頃にもう一度見ると、違った見方ができるかもしれない・・・そんな作品でした。
共感ありがとうございます。
この映画、シュールで面白かったですね。
ウド・キアって眼の光が異様ですね。
確か「異端の鳥」も!
見ただけで不吉とか災厄って感じですもんね。
(kossyさんのレビュー数、天文学的数ですね)
もっとゆっくり探訪したいです。