デッド・ドント・ダイのレビュー・感想・評価
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“よくない結末になる”
ジム・ジャームッシュがゾンビ映画を、しかもアレのお陰でゾンビ俳優と化したビル・マーレイとすっとぼけた感じが最高なアダム・ドライバー。そりゃあ観に行きますわな。
結果、終始ヘラヘラしちゃうナイスなゾンビ映画に仕上がっておりました。ゾンビ映画ってホラー方面や災害方面、そして今回の様な人の業に絡む方面など、強調する部分で印象が変わってくるので面白いのですが、それらをパロディとコメディで更に味付けした結果、良いまったり感を伴った不思議な作品になっちゃった感じですかねぇ。
今やメジャーと化したアレと比べると万人受けは難しそうですが、そもそもソコを狙ってないであろう事は明白なので、そんな世界にただただ浸り込む時間もアリなのかな?なんて思いました。
時間の無駄に感じました
すごいシュール
前評判が良くなかったのでどうだろうかと思ってましたが最高に面白かっ...
ゾンビムービーズ・ドント・ダイ
スローなゾンビ映画。
地球の軸がズレてる影響で、アメリカの田舎町を舞台に徐々に不気味なことが起こるゾンビ映画。
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ゾンビ映画なんだけど、映画の半分ぐらいまでゾンビ出てこない。不気味な雰囲気が漂ってて、なにか起こりそうで起こらないっていう状況が続く。
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ガッツリ、ゾンビを楽しみたい人にはあんまり向いてないかも。それよりも小ネタでちょっと笑えるコメディって感じ。
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劇中に「世界は完璧だ、細部まで注意を払え」(だったかな)っていうセリフが出てくるんだけど、多分この言葉通りこの映画いろんなオマージュが隠れてる。私が拾えたのは『サイコ』ぐらいしか無かった。いやぁ、まだまだ私もにわかですね。
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途中何も起こらなさすぎてウトウトしかけたけど、最後のアダム・ドライバーの剣(?)さばきがかっこよくて満足。最近アダム・ドライバー見すぎて好きになってきた。
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This is all gonna end badly
スティーブンブシェミ、久しぶりだな
ジム・ジャームッシュ監督と豪華キャスト陣によるユル~いゾンビ映画。
ジム・ジャームッシュ監督の、ゾンビに対する愛に溢れた、ジム・ジャームッシュ作品のファミリー達の贅沢なキャスト陣による、オフビートなお芝居によるゾンビ映画。
かなり見当外れかも知れないですが、大晦日恒例の「ダウンタウンのガキ使いやあらへんで!」の「笑ってはいけない」シリーズと同じような空気感を醸し出し、もしも観客がクスッとでも笑ったりしたら、どこからともなく「アウト!」って言ってどつかれてしまいそうな位に、あたかも無表情で無機質な体裁のオフビートなお芝居をただひたすら観続けさせられ、その不条理な世界観を観ながら、果たして笑って良いものか否かと思いつつ観るような、実にユル~いコメディ風味のゾンビ映画。
物質主義・資本主義の奴隷としてのゾンビ像は古典的ながら、Wi-Fiゾンビ、Siriゾンビ、Bluetoothゾンビ、抗不安薬ゾンビなどはかなり現代的で風刺が効いていてそこそこ面白かったですね。
ただ、森に住む世捨て人に扮するトム・ウェイツが狂言廻し的な役回りなのは良いとして、お話し的には、所謂、ジム・ジャームッシュ監督作品やそのキャスト陣にまつわる内輪ネタや楽屋オチ的な小ネタを楽しむようなマニアックな映画にもなっており、ジム・ジャームッシュ監督作品をあまり観ていない私の場合には、ピーターソン巡査役のアダム・ドライバーが「スター・ウォーズ」で扮するカイロ・レンにまつわる小ネタくらいしか分からなかったので、小ネタ関係で笑えるツボを押さえられていなかったのが、もっとジム・ジャームッシュ監督作品を観ていたら良かったと、かなり観ながら悔しかったですね。
でも、第4の壁をぶち破るかのように、観客に話しかけるのではなく、警察署長役のビル・マーレイとピーターソン巡査役のアダム・ドライバーがその会話を通して、ジム・ジャームッシュ監督の脚本や演出手法について劇中内で愚痴ったり、映画のテーマ曲である主題歌がカーラジオから流れていたり、それがガソリンスタンドに併設されている雑貨店でもインディーズレーベルのカントリーミュージックのCDとして販売されていたりする点もクスッと笑えました。
日本のドライブイン(サービスエリアや道の駅など)で販売している演歌のカセットテープやCDと同じ様な感じにも思えて微笑ましくもありました。
ティルダ・スウィントン演じる、あたかも『キル・ビル』を彷彿させるかのような日本刀を振り回す地球人離れした葬儀屋の女主人は、まさしく本当にその通りで驚かされましたが、その例に留まらず、この映画、トコトンといって良いほど伏線が回収されず、放りっぱなし状態で何でもありなので、最終的には、どの様にオチをつけるのかと期待していましたが、これといって大したオチもなく勿体ない終幕の映画でしたね。
私的な評価としましては、
クスクスッとは笑えるオフビートなお芝居による実にユル~いゾンビ映画で、そこそこ面白かったのですが、それぞれの伏線は回収されず終いだし、まさに何でもありの状態で、ただひたすらピーターソン巡査役のアダム・ドライバーがスター・ウォーズのカイロ・レンの如く淡々とゾンビ達を斬って斬って斬りまくるといった描写からも彼をイジっていたのかも知れないですが、そもそもジム・ジャームッシュ監督の作品自体にまとまり感がないからか、これといった大したオチもない中途半端な終幕で非常に勿体なく感じましたね。
また、音楽界からもRZAやセレーナ・ゴメスやイギー・ポップやトム・ウェイツなども参戦させた豪華なキャスト陣を贅沢な起用方法で調理していくのもジム・ジャームッシュ監督流なのか分かりませんが、配役が豪華な割りに中身がバカバカしくてチープなのもジム・ジャームッシュ監督の作品らしさという事なのでしょうか?!
いずれにせよ、意外で豪華なキャスト陣という点も、大晦日恒例の「ダウンタウンのガキ使いやあらへんで!」の「笑ってはいけない」シリーズと似て非なる部分なのかも知れないなと勝手に思い込んだりしていました(笑)。
贅沢なキャスト陣の起用法も換言すれば豪華キャスト陣の無駄遣いとも言えますからね。
とは言え、小ネタを沢山仕込んだマニアックで細やかな映画作りをしている割りには、ビル・マーレイの警察署長の愚痴ではないですが、ジム・ジャームッシュ監督の脚本や演出手法が雑に感じざるを得ない部分も多々あり、伏線の回収のみならず観客を放りっぱなしにした様な展開には首をひねる他なかったでしたので、あくまでも、ジム・ジャームッシュ監督作品にはあまり詳しくない私の評価としましては、五つ星評価的には★★★☆(70点)の三つ星半くらいに留まらずを得ない評価が相応しいかと思う次第です。
ティルダ・スウィントンがティルダ様と「さま」付きで呼ばれる理由
ゾンビオフビートコメディ…オフビートすぎたかな…
つまらない
おいでよJ.Mランド!
アメリカの田舎町センターヴィルを舞台に、街にあるダイナーで起こった。変死事件をきっかけに墓場から死者が蘇りゾンビが町に溢れ出すことに!
淡々とした日常の何気ない出来事を紡いだミニマルなジム・ジャームッシュ監督の十八番手法をゾンビ映画であてて、かなり小ネタが散りばめられシュールな笑いにクスッとさせられ、監督の遊び心と気心の知れた身内で作ったかの内容で(笑)
特に、警察の留置所に置いてあったゾンビの対処として、頭を狙えからの首を切り落とそうとする。アダムドライバーのシュールなシーンは壺ってしまい!ゾンビが生前の記憶に引かれる行動という新しいゾンビへの描写として、Wi-fiやBluetoothを探し求めスマホ片手にウロウロするシーンは面白かった。日本刀構えたティルダ・スウィントンの華麗なるシーンはキルビルを彷彿とさせ、名作のオマージュなんかてんこ盛り!
で後半のとあるポカーンの展開もマニアックなネタを理解している納得せざる得ない個人的にはかなり好きで大好物であるが、見る人が見たら?マーク10個くらい浮かべ映画館を後にするかも知らない(笑)
ゾンビという事で、グロさに関しては徹底した部分では苦手な人は身を背けるかもしれないが、ジム・ジャームッシュ監督の遊び心ある遊園地かのような世界観を堪能できるるなら、見方としては「考えるな、感じるんだ」で見る作品である。
ホラーではなくヒューマンドラマ
ビデオゲーム「バイオハザード」のラクーンシティに出てくるようなゾンビが現実に出現したとして、普通の人が普通に対応したらどうなるか、そんなリアリティがある。人間は極限状況に直面すると無表情になる。喜怒哀楽や驚きの感情では対応できないからだ。状況を把握しようと脳が必死に回転して表情のコントロールにまでは手が回らないから無表情になるのだ。誤解を恐れずに言えば、その無表情が笑えるし、面白い。
ビル・マーレーとアダム・ドライバーという二人のコメディ系の俳優を配したことで、状況自体を笑い飛ばしてしまうような部分もある。散りばめられたギャグは笑えるところと意味不明なところが混在し、映画を正体不明な怪しい作品にしている。
中でもティルダ・スウィントンが演じた葬儀屋は登場人物たちにとっても謎の存在であり、彼女を中心に目の前で繰り広げられた信じがたい光景も謎であるが、普通の人らしく受け入れてしまう。そういえばコロナ禍の初期の頃、日本は武漢にチャーター機を派遣した。
センターヴィルで起きたのと同じ極限状況は地球全体に及び、もはや逃げる先はない。田舎町の生活者のディテールを描きながら、実は人類全体を描いているという、気がつけばスケールの大きな作品である。これまでもそうであったように、これからも人類の敵は人類なのだ。
それにしてもアダム・ドライバーは達者な役者である。本作と同じジム・ジャームッシュ監督の「パターソン」では詩人でありバス運転手である男の日常を飄々と演じ、スパイク・リー監督の「ブラック・クランズマン」では意外に勇気と行動力のある刑事をケレン味たっぷりに演じてみせた。
「パターソン」と本作品の共通する点を挙げるとすれば、人間というものはどこまでも愚かで救いがたい存在だが、同時に愉快で愛すべき存在でもあるというジム・ジャームッシュの世界観だろうか。
本作品を「バイオハザード」などと同じように鑑賞すると、多分面白くないと思う。同じゾンビものでも、サバイバルを目指している他の作品とは決定的に一線を画しているのが本作品であり、突如として出現したゾンビに戸惑い、右往左往してしまう人間模様を描くヒューマンドラマなのである。その観点から本作品を観れば、実に面白い作品であることがわかる。意味不明な出来事は謎解きではなくてメタファーなのだ。
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