「ヤケクソ&開き直りを感じるジャームッシュ作品」デッド・ドント・ダイ regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
ヤケクソ&開き直りを感じるジャームッシュ作品
ゾンビ映画の始祖であるジョージ・A・ロメロは、自作に必ず何らかの皮肉を込めたメッセージを入れる。
『ゾンビ』では、大量消費社会に群がる人々をゾンビに投影していたが、本作でのジム・ジャームッシュが、“モノ”に依存する人々を皮肉ったゾンビ映画を作ったあたり、ロメロへのオマージュを感じる。
ジャームッシュらしいオフビートな展開は、期待を裏切らないというか。
ただラストの展開は、なんだかヤケクソ気味な開き直りを感じる、予想だにしないオチに。カンヌで賛否両論だったというのも納得。
もっともジャームッシュ映画は、結構な頻度で観客を置いてけぼりにしがちだけど、そういう意味でも期待を裏切らないといえるかも。
あと、レイティングが「R15+」となっているも、グロ描写は緩いので、「ジャームッシュは好きだけどゾンビ映画は…」という方も多分大丈夫かと。
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