罪の声のレビュー・感想・評価
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意外と
地味であったが小栗旬のいい人なキャラとそこはかとなく漂う関西のノリがバランサーとなって観やすかった。
知られざる事件の全貌の公開は当事者たちにとっては社会的に不利益にならざるを得ないのが現実だとしたら、他人がそれを知ろうとすること自体が思い上がった罪なことなのか。
社会にとって悪いことをしたら社会の敵になる理屈がある限り、罪の告白は罪人自身の身の安全を揺るがす理屈。
記者が情報提供者を守秘して事実を伝え、それを見て我々が思うことは、言ってみればこの映画のようなフィクションの作品を観てそれについて思うことと同じなのではないだろうか。
そんなことを思った。全然言えてないけど。
先日観ました。
中年以上の方なら誰もが知っているグリコ・森永事件。
作り物ではありますがそれをモチーフにした映画。
グリコなどの固有名詞は変わっていますが、最初の方から事件のあらすじ通りの展開が待っています。
誘拐事件・放火事件・脅迫状・子供のテープ・各地での現金受け渡し・本部長の自殺により終結宣言。
前半は企業名以外の出来事は事件そのままです。
後半に入ると小栗旬演じる新聞記者が激しく動き回りますが、それによって明らかになる背景がむごいです。
特に主人公同様に声を使われた幼い男女のその後の生きざまには涙があふれ出そうになりました。
もちろん作り話なのは承知していましたがひょっとしたらと感じずにはいられません。
学生運動を絡め当時としてはありそうと感じさせる脚本には脱帽しましたが、欧州で生きながらえている主犯格の人物には全く同情できません。
少なからず後味が悪かった印象がぬぐえなかったことが残念ですが、それを加味しても☆5つです。
いい映画でした。
未解決事件を、よくまとめたクライムミステリー
☆☆☆☆ 風見しんご→わらべ 原作読了済み。 これは原作に於ける登...
☆☆☆☆
風見しんご→わらべ
原作読了済み。
これは原作に於ける登場人物の多さ。並びに、史実を基にした時間や場所等、多少の縛りが有るストーリー展開。
それらの情報量のごちゃごちゃ感を、ここまでスンナリと分かりやすい内容にまとめ。尚且つ、エンターテイメントに仕立て上げた脚色が素晴らしいですね。
でも、内容が内容だけに、やむを得ないのでしょうが。大量の台詞やナレーションで、説明過多になってしまっているのは、本当に惜しい。
比べるモノではないのですが。最近では『朝が来る』が、極めて作家主義に徹したミニシアター系の作品と言うならば。この本編こそ、本質的にはミニシアター系の地味な内容であるにも関わらず。「よくぞここまでエンターテイメントに振り切ったなあ〜!」…と、感心するばかりでした。
原作だと、事件の全面解明は。ほとんどが阿久津と、もう1人のパートナーによって読者側に明らかになって行く。
曽根はあくまでも、自分の家族周辺の情報しか(確か)得られない。
しかしながら、映画本編は。星野・小栗によるW主演作品に他ならない。
その為に、映画の上映時間が丁度半分辺り。1時間と少しを経過した時に、2人のバディムービーとして仕立て上げる脚色に至り。「いや〜!そうくるか〜!」…と、思いましたね。
何しろ、原作だと。「し乃」の板長が、阿久津に対して(取材をしたいなら…と)金銭的な要求をするのですが。それを要求されてはいないが、別の人物へと振り分けた事で。その後の阿久津と曽根のバディ感を増す効果を、全面に押し出しており。一見すると、何気ない場面ながらも、思わず「やられた〜!」…と。
原作・映画本編共々。昭和を代表する大事件を基に構築されているだけに。ある程度の縛りは、どうしても発生してしまっています。
原作を読むと分かるのですが、(原作だと)事件の発生から31年が経過。
それが、映像化された本編だと、35年あまりもの長い年月を経過していながら。数多くの登場人物達は、当時の記憶がハッキリとしており。誰が、誰に向かって何と言ったのか…等。
その詳細で事細かな辺りは。原作を読みながら、ところどころで「おいおい!幾ら何でも30年以上も経っているだろうに!」…と、思ってしまったものです。
映画本編では、意外とその辺りの疑問点を感じさせない様としてでしょうか?ドンドンとスピーディーに、先へ先へと進んでいた気はします。
まあ、それらの疑問に対しては。「当事者なんだから当たり前だろ!」…って言われたのなら、やむなしでは有りますが💦
とは言え、主人公の1人である曽根本人だけが。何故だか(事件に関する)記憶が無かったり。
(これも、当事は6歳なんだから仕方ないだろ…と言われそう)
何よりも、歴史に残る大事件を基にしているフィクションとは言え。その事件自体が30年以上も、日本の警察が威信を賭けて力を入れながら、犯人へはたどり着けなかった程の大事件。
それなのに、原作・映画共に。僅かな人数、時間の取材で、一気に真相へとたどり着けてしまう、、、辺りは。「幾ら何でも!」と思う事しきりで(´・_・`)
(だから!元々犯人側に近い人間なんだから当たり前だろ!…って、これも言われそうですが、、、)
まあ、何だかんだと貶しつつも、ここまでエンタメ性に優れ。年齢や性別を抜きにして、誰でもが楽しめる作品へと昇華させた脚色には、素直に脱帽するしか有りません。
ラスト近く、2人の 〝 男の子 〟が。母親の愛情を受けて、《心の重荷》から解放された時。今現在の我が身と母親との関係性を鑑みて、思わず号泣させられてしまいました。
だからと言って、点数を爆上げする様な事はしませんが(´・ω・)
出演者の中では、(あくまでも個人的にですが)小栗旬の俳優としての可能性の高さには、ちょっと驚きました。
これまでは、ミニシアター系のこじんまりとした低予算な作品で映える人…との印象だったのですが。
この本編を観て、今後はエンタメ性の超大作作品でも1枚看板として、しっかりと作品を支えていける実力の有る俳優さんなのだ…と、認識されて貰いました。
勿論、バディとなる星野源も良かった。
梶芽衣子演じる母親は、元過激派の女性党員。
長い年月に渡って、胸の中では社会に対して反旗を翻していた…って設定には。
「おいおい!それ狡いって〜!」
…と、思わず叫びたい気分でしたわ(^_^;)
ネットでは、宇野翔平の演技が絶賛されている様ですが。
彼はどの作品でも素晴らしいので。「何を今更!」…感が自分には少し、、、
2020年11月5日 TOHOシネマズ日比谷/スクリーン1
小説は事実より奇なり
真犯人にたどり着く…の?
犠牲になるのは子供たち
正義なのか悪なのか
❇️これが事件の本当の真相と思ってしまう無骨なストーリー⭕️
🇯🇵1984〜2018年京都府
🇬🇧イギリスのロンドン
🌀予備知識。
1984年に起きた、『グリコ森永事件』をモチーフにしている。
当時食品企業などに脅迫、誘拐、放火、毒物混入など未だに犯人が捕まっていない未解決事件。
食品企業に起きた誘拐、脅迫、毒物混入など、マスコミを利用した事件で時効が過ぎ、35年経った。
テーラーでスーツを作る男(星野さん)
遺品である父親の持ち物から、カセットテープを聴き、幼少時代の自分の声が、犯罪で使われていた音声だと知る!
一方で事件から35年か経った今、記者の男が、新たに取材してこの脅迫で使われていた子供三人のテープの声を探していた。
調べていくうちに2人は線で繋がっていく!
35年が経ち、未解決事件の真相に迫る骨太なストーリー。
◉80C点。
❇️本当にこれだと思ってしまう説得力あるストーリー!
★彡しかしながら、本当に分かっている事は‼️
1️⃣事件発生日時
2️⃣犯罪場所
3️⃣犯人の脅迫や手紙
4️⃣事件の報道内容
これだけしか結局わかっていない様です。
犯人がわかっていない事から犯人の行動はあくまでも憶測で結局予想や想像の中で展開されています。
🟢感想!
1️⃣実話ベースでテンポの良く、犯人に迫る骨太ストーリーが抜群に良い⭕️
2️⃣点と線が繋がり、今明かされる真実と憶測に説得力がある!⭕️
3️⃣記者の立場や役目とは何か?を問う。⭕️
4️⃣犯罪に巻き込まれた子供達が辛い。⭕️
★彡どんな理由があろうと親の行動に理解できない💢
5️⃣これが真実と思ってしまう説得力のある展開が良かった⭕️
登場人物達の息づかい
親と子の関係に焦点
再現VTRの上位互換
昭和史に残る最大の未解決事件、
私は当時小学生、近所の駄菓子屋から、ミルクキャラメルがごっそりなくなり、しばらくすると、以前は紙の箱だけだったのがフィルム包装されていた…そんな記憶も、蘇った。
犯人の儲け方は、リスクの高い現金受け取りではなく、被害企業の風評により株価下落を創出し、空売りしていた株を安値で買い戻す手口…というのは、実際、そうだったのではないか、思える着想で感心した。
当時は、株の仕手筋が暗躍していた時代で、仮名取引も横行していたと思われる。
今の時代なら、本人確認の徹底や、世界的なマネロン対策の高度化で、こうした取引は難しいだろう…時代のギャップを感じる設定だった。
また、舞台が大阪で懐かしかった。
淀屋橋から望む大阪市役所、ホテルの喫茶店からみえる中央公会堂など、大阪の渋い建物も映り込んでいた。
やはり、実話をモチーフにした作品は見応えがある。
謎が解けていく過程はすごく緻密で面白かったのに、最終的に記者の仕事...
あの子供の声は、自分だ。
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