劇場公開日 2020年10月30日

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「いやいや、日本映画頑張ってます!」罪の声 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0いやいや、日本映画頑張ってます!

2020年11月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作未読で鑑賞。
素晴らしい映画でした。
この物語の濃密感、凝縮感、そして充実。
点と点が線に、線と線で面に、
面が幾重にも重なり見事なヒューマンドラマに仕上がってます。

凄く入り組んでいます、ストーリー。
背景とか、人間関係、様々すぎます。
人間の成長とかも入ってます。
さらに、あの迷宮入り事件がモチーフの謎解きが入ってきて、、、頭がとっちらかりそうなファクターがてんこ盛り。
これを見事に人間ドラマとして描き切っている原作の力がまずあるんでしょうね。
そして、原作のボリュームは知りませんが2時間半にまとめた脚本見事!

そして、この作品。全ての演者さんが良いのです!!!もう、なんて言うんでしょ?
日本映画の底力見せていただきましたよ。

このお話、できれば前後編にして、謎解き部分や謎が明らかになっていくほどに変わっていく人間関係をもう少し深掘りして欲しかったかな?
また、小栗さん演じる記者さんにも物語がありますから、ここも手厚く描けるし。もっともっと良くなるとおもいます。謎解きがテンポ良い反面、あれ?迷宮いりだったよね?と疑問もっちゃうほど。(謎解きはメインテーマじゃないから、ま、いっか)

さて、うまく書けませんが、
あれよあれよと物語に引き込まれ、余計なカットがほぼ無く、(イギリスの遠景以外)まー、ものの見事に心揺さぶられました。参りました。
「声」にはじまり「声」に終わる。
傑作です!

ケチをつけるなら、、、小栗さん、関西弁じゃないほうが良かったんじゃ?

バリカタ