「深淵なる罪の在処」罪の声 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)
深淵なる罪の在処
なにかを得るために、なにかの代償を払って
わたしたちは生きています。
得るものと失うものとの均衡を逸したその差額を
ヒトは生きながらにして〈 罪 〉と名付けたとして
負うべき罪の重さに耐えられなくなって
背中からこぼれた因果の荷重を
これからの世界の担い手たる子供たちに
知らず知らずのうちに
押し付けてしまっていたとしたら
この世界は、なんて残酷なのだろう...
わたしたちはどれだけ
深淵たる螺旋の渦に身を任せたら
贖罪と忘却の彼方へたどりけるのだろう...
ヒトはだれにとっても〈いいヒト〉ではいられない。
自分がそう思っているヒトは
単に自分にとって[都合のいいヒト]ってだけかもしれない。
だったらそれで、いいじゃない?
せめて自分のまわりのヒトたちだけでも
〈いいヒト〉って...
思い思われる小さな世界でも、いいじゃない?
目に見える善良は、けして偽善じゃない。
目に見えない罪悪ほど、怖いものはない。
小栗さんが時折見せた
照れながらはにかむ笑顔に
救われた気持ちになりました
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