「意義のある映画」罪の声 プールサイドさんの映画レビュー(感想・評価)
意義のある映画
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「グリコ・森永事件」を題材にした小説を小栗旬さん、星野源さんのW主演で映画化した今作。
他キャスト陣も実力者揃いで安心して見ることができました(上から目線ぽくてすみません)
W主演ではありますが、前半では小栗さんと源くんは交じらわず、それぞれで事件を追い始めます。
今作はこの2人の軸を行ったり来たりするのが上手かった。
いいテンポで切り替えてくれるので混乱もしにくく、2人が出会った時は話が加速して行く緊張感がありました。
登場人物は多いですが、演じられている皆さんが特徴的な方々であり、取材内容もわかりやすかったので居眠りしなければ置いて行かれることはないと思います 笑
観た人の多くはどちらかと言うと源くん演じる曽根俊也が印象的ではなかったでしょうか?
小栗さん演じる阿久津英士もいい役でしたが、記者という立場である為感情の比重は前者の方があったかと。
自分が知らない内に事件に加担してしまっていた俊也はショックを受けますが、同じ立場である生島望、聡一郎姉弟の事件後の境遇を聞き、さらに罪悪感を抱きます。
とても人間らしい。いや、日本人らしいと言った方がいいのかな。
個人的には「うわぁ…そうだよな…」と遺伝子レベルの共感シーンでした。
話の大半が取材で進行して行きます。
主人公が警察や探偵であれば合間にアクションが入ったりしますが、取材取材取材の繰り返し。
正直長く感じる瞬間はありましたが、最後にこの一連を見事にまとめてくれて昇華されました。
2時間20分強と物理的に長いのは確かですが、最後まで見届ける価値は大いにあります。
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