「控えめに言っても、最高。」あのこは貴族 asasさんの映画レビュー(感想・評価)
控えめに言っても、最高。
小説を映画化した作品で、「原作」を超えるものってなかなかないな〜と思ってたんですが、これはもう、見事に原作超えでした。
気になる点といえば、水原希子さんがあまりにも都会的な顔すぎて、あの田舎の実家で過ごすシーンや、低俗な同窓会での場面で浮いてるってところくらいで、笑
それでも都会でたくましく生きてく姿は、原作の主人公のままでした。
原作読んだのはたしか数年前だったと思うのですが、その容姿について、「さびしげな目元も、スモーキーなアイシャドウを重ねたらそれっぽく様になる」みたいな描写があった気がして、あながちハズレではないよなぁ、と。
門脇麦さんも、え、この女優さんこんなおハイソな役もできるのか〜?!?!と、期待を斜め45度越してくる感じで、もう、控えめに言っても最高でした。
最近、刺さる邦画があまりないな〜、という印象だったのですが、これは個人的に大ヒット。大ヒットどころか、特大ホームラン。
明日かあさってか、とにかく必ずもう一回観に行く予定です。
東京での生きづらさ、もともとの家柄ゆえの生きづらさ、もうとにかく「生きづらさ」が散りばめられた映画でした。
でもそんな中で、「じゃあ、自分はどう生きてく?」そう問いながらひたむきに生きてく2人の姿が、もう本当に本当に、素敵でした。
てか高良健吾さんは、もっとクズっぽい場面があってもよかったかも。でも完璧に「良いお家のおぼっちゃま」を演じ切ってきて、不覚にもその佇まいやセリフにキュンキュンしてしまったのは否定できません。笑
てかリアルに慶應の三田キャンパスで撮影してるのも、原作に忠実でよきでした。
内部生のあの勝ち組感、それを遠巻きに見つめる外部生のなんともいたたまれない感、どこのどのシーンを切り取っても「わかる、わかるよ〜!!泣」の嵐で、終始ニヤニヤしっぱなしでした。
そして、ここまで長いレビューを書くのは初めてっていう。
そのくらい、今年No.1の一作でした。